第十章 仮想世界
第11話 『或守』
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士道「そうだな。もっともっと人が多いぞ」
或守「なるほど。私も実際に体験してみたいです」
と楽しく会話をしている時だった。
真那「あ、兄様じゃねーですか」
上条「お前こんなところで何やってるんだ?」
士道「うわっ、真那!?それに上条!?」
突然現れたのは実妹(士道は過去の記憶が一部欠如しているので本当かどうかは定かではないが)の崇宮真那と不幸の代名詞、上条当麻だった。
真那「何してやがるんですか、こんなところで」
上条「真那、お前の兄様の特性と隣の女性の姿をみて察しが付かないか?」
おい上条やめろ。
真那「そういえばそーでしたね。で、念のために聞きますが、隣の女性は誰でいやがりますか?新しい彼女ですか?」
いや、念のためってほぼ察しついてるってことかよ!?ていうかそれは多分誤解だ!
士道「いや鞠亜とはそういう関係じゃねーよ!ちょっと頼まれごとをされてな。ははは……」
或守「むぅ……」
あれ、なんか或守さん不機嫌。なんで?
上条「あら奥さん聞きました?『鞠亜』ですって。昨日までは『或守』と呼んでいらしたのに……ねぇ」
真那「聞きましたわ……流石わたくしのお兄様です。手を出すのがはやいですわ」
士道「だから違うって!!ってかお前らそんなキャラじゃねーだろッ!!!」
ニヤニヤしながら上条と真那は士道を弄る。
士道「(……何であの二人はあんなに仲がいいんだ?実の兄の俺より兄妹してる気がする……)」
あの二人がどこかいたずら好きの兄妹にしか見えないのは気のせいだろうか。実の兄としてなんだか複雑な気分だ。
と、煮えを切らしたのか先ほどから黙っていた或守が不機嫌そうに士道に話しかけた。
或守「……士道、行きましょう」
士道「あ、鞠亜!?すまん真那、また今度な!上条、帰ったら覚えとけよ!!」
真那「あ、兄様!?」
上条「なんで上条さんだけ!?」
突然先に歩き出した鞠亜を追いかけて、真那に背を向ける。先ほどの浮かれた足取りとは全然違う。早足で士道を無視して歩いて行った。
その数分後。
上条「はぁ、最近不良に絡まれてる女の子をよく見かける気がするな……何とか追っ払ったけど……えっと怪我してないか?……あ、俺?いやいや上条さんはあの程度の不良にはやられませんことよ。……え、お礼がしたいって上条さんは当然のことをしただけだしお礼なんて……電話番号を教えてほしい?お!ついに上条さんにも春がおとz……あ、家に携帯忘れた……不幸だ……」
真那「……当麻さんも兄様とあんまり変わんねーです」
フラグを建てるスピードは士道よりも速い、とこの時真那
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