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とある科学の傀儡師(エクスマキナ)
第70話 水着
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そんな中で謎の渦中にいるサソリがため息を吐きながら、猫背のまま前に出ると湾内の頭に軽く小突いた。
「??」
「そういう訳にいかねぇだろ......御坂、フウエイを頼んだ」
「う、うん」
とだけ言うとサソリはゆったりとした足取りで男子更衣室に入って行った。

............

普通の世の男性ならば涙を流して喜ぶシチュエーションだがサソリのあっさりとした対応とその後ろ姿に好感度が上がった。

「あ、アイツってあんなに大人だったっけ?」
「......彼は時々私よりも年上のような気がするな」
木山が何か思い出したように呟く。
木山だけはサソリの過去を垣間見ていた。
断片的であるが居場所が戦場しかなかったサソリは年齢不相応の偏った成長をしてしまった。


戦場しか知らない者と戦場を知らない者とでは、相容れぬ絶対的な価値観の相違が生じる
ここにいる者達はサソリを支えたいと願い行動しているが......根本的な解決になるかどうか
学園都市の強大な闇に呑まれて欲しくないな

湾内は小突かれた額を撫でると鼻血を出して床に幸せそうに倒れ込んだ。
サソリの意表を突いた行動に湾内は悶えて嬉しそうである。
「さ、サソリさん....,..今のは反則ですわ」
「押しが足らなかったかしらね」
「残念」
麦野が頭の後ろに手を組みながら女子の更衣室の扉に入ろうとする所へ御坂が震えながら質問した。
「あ、あの......サソリを誘ったのって冗談って事よね?」
「ん?別に来ても良かったわよ。そうだ」
麦野は手をメガホンのようにすると隣部屋にいる閉じられた男子更衣室に居るはずのサソリにこう呼び掛けた。
「旦那ー!鍵開けておくから入りたい時に入っていいわよー」
「ちょっ、ちょ!?」
部屋の中から遮蔽されたようなくぐもった声が聴こえてきた。
「入らねぇよ!」

どんだけオープンな女子になってしまったんだ......御坂が軽く頭を痛めていると係の人が申し訳なさそうに指を付き合わせていた。
「あ、あの!」
「どうかしました」
「い、一応......健全なPVにしたいので慎みのある振る舞いをお願いします」
「ほんとにすみません!」
「申し訳ありませんわ!」
全力で頭を下げる御坂と婚后。

******

更衣室には様々な水着が並んでおり、セパレートタイプのものから競泳水着......そして面積が極端に狭いアダルチックな水着などが揃えられていた。

「ふぁ〜」
御坂が水玉のフリフリの付いたセパレートタイプの水着を手に持って見惚れていた。
「これって可愛いよ......」
「これは......ないわね」
「そうですね」
佐天と初春のやり取りにガクンと落ち込みながら無難のスクール水着に手を出して
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