第70話 水着
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3日後
「「わぁー!!」」
水着のプロモーションの為に召集された佐天と初春が水着の液晶が大きく出されたビルを見上げて歓声をあげた。
「ほ、本当によいんですか?」
「はい、こちらも助かりますわ」
にこやかに了承した湾内だが、やや頬を紅潮させながら後ろのサソリをチラチラと見ていた。
「んー」
サソリは左手で日光を遮りながら液晶テレビを物珍しそうに眺めていた。
そこへ一台の黄色いスポーツカーがが到着してサングラスを掛けたクールビューティを醸し出す麦野が颯爽と降りてきた。
「着いたわね」
「うぷ......ぎもぢわるい」
車に酔ったのかフレンダが青い顔をして座席から這い出るように麦野の後から出て来た。
「大丈夫?」
滝壺が背中をさすって介抱する。
にゃー
連れてきた黒猫が飛び出すとまっすぐフウエイの頭に飛び乗った。
かつてミサカ時代に助けた匂いを感じ取ったらしくフンフンと鼻を鳴らしながらフウエイに甘える。
「にゃんこだー!にゃーにゃー」
フウエイはニコニコしながら頭の上にいる黒猫を撫で撫でするとゴロゴロと喉を鳴らした。
「ふへへ」
「ふぅ、皆さんより超遅れましたね。ん?」
絹旗が降りてまず視線を向かわせるのは戦った記憶が鮮明なサソリだ。
佐天を捕まえるとヒソヒソ話をし始める。
「どうやって誘ったんですか?」
「んー、あたしもさっぱりでして。誘ったら二つ返事でオーケーだったみたいですよ」
「超マジですか!?意外です」
信じられないものを見るように何か達観したように静かに佇んでいるサソリを見上げた。
「......」
「私らも良いのか?」
車を運転席から木山と助手席からテレスティーナが出てくる。
テレスティーナはキラキラとした瞳でサソリの所へやってくると。
「あぁー、サソリ様ー!今日はお誘いくださいましてありがとうございます!」
「悪いな急に呼び出して」
「そんな事ありません!サソリ様の指示ならば火の中でも水の中でも構いません」
崇拝しているサソリに拝むように頭を下げた。
あの一件からテレスティーナのサソリへの心酔具合は半端でなくなり、何があってもサソリの命令を優先するようになった。
「で?何気に楽しみだったりしちゃう?」
佐天がちょんちょんとサソリを軽く突いて揶揄った。
「別にな」
「ならどうして参加しようとしたわけ?」
「......たまにはこんな事も良いかと思ってな」
何処か寂しげなサソリに調子が狂う佐天だがサソリの奥底にある妙な違和感を思った。
ビルに入るとピシッとしたリクルートスーツを着た営業スマイルの受付女性が駆け足で近寄ってきた。
「えっと湾内様でございますか?」
「はい!」
「今回はお引き受けしてくださいましてありがとうございます」
「
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