127部分:雨の中でその四
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を歩んでいくのだ。例えどのような障壁があろうとな」
「・・・・・・・・・はい」
オルエンは頷いた。
「これからの御前の成長を楽しみにしているぞ。・・・・・・・・・さらばだ」
そう言い残し船から落ちていった。激流に呑まれ消えていく。
「兄上〜〜〜〜〜っ!」
オルエンはそれを見つつ叫んだ。だが船は尚も沈んでいく。呆然としたオルエンも船と共に河の中に消えようとしていた。
それを別の船上で戦っていたパティとレスターが発見した。咄嗟にパティは手近にあったロープを切り自分の身体に巻き付けた。
「レスター、ちゃんと持っててね!」
パティは叫んだ。
「おい、一体何をするつもりだ!?」
レスターが問い掛けた。
「決まってるじゃない、オルエンを助けるのよ!」
「馬鹿な、御前も死ぬぞ!俺が行く!」
「あんたが行ったら重過ぎてあたしじゃ持ち上げられないでしょ!」
「!け、けど・・・・・・!」
「時間が無いわ、行くわよ!」
パティが飛び込もうとしたその瞬間だった。向こう側の船から一つの影が飛び降り今河の中に消えようとするオルエンを抱きかかえると目にも止まらぬ速さで船を駆け上がり大きく跳躍し元の船に跳び戻った。
影はフレッドだった。自らのマントでオルエンの肩を包むといたわるように彼女を抱き締めた。それを見てパティとレスターは口をあんぐりとさせ目を点にした。
城内の戦いも激しさを増していた。解放軍は迫り来るフリージ軍近衛兵達を次々と倒し着々と要所を押さえていった。
書庫の前でも死闘が続いていた。数人の兵士が一斉にゼーベイアに襲い掛かる。
「・・・・・・むんっ!」
巨大な槍を思いきり横に薙ぎ払う。薙ぎ払うというより叩き落とされるといった感じで兵士達は一撃で倒された。
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