ガンダムW
1603話
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
然切れたのですが、どうしたんです? この通信も映像はきていませんし』
「じゃから、問題が起こったのじゃよ。ビーム砲の準備をしていたところ、動力炉に異常が発生した」
『なっ!?』
通信の向こう側から聞こえてくるのは、驚愕の声。
まぁ、そうだろう。ここが地上ならまだしも、宇宙空間だ。
そんな中で、自分達の家とも呼べる場所のバルジの動力が暴走するとなれば、動揺しない方がおかしい。
『そ、それで……状況は? 回復する事は不可能なのですか?』
「そう、じゃな……」
初老の男はそう告げると同時に、周囲を見回す。
……見回す? 何故?
そんな疑問を持った瞬間、初老の男は再び口を開く。
「動力炉のコントロールルームに銃を持った侵入者がおる。その者によってコントロールルームは占拠された。早く援軍を寄越すのじゃ!」
『なっ!?』
「……やってくれたな」
突然の行動に驚き、反応が遅れた。
そして俺が我に返ったときには、既に初老の男は懐から取り出した拳銃をこちらへと向けている。
既に占拠済みの状況で、まさかいきなりこんな真似をしでかすとはな。
……いや、これは俺の人選ミスか。
どうせ通信に出させるのなら、俺に怯えているような奴にするべきだった。
「動くな」
「その状況でどうするつもりだ?」
既に俺が持っていたサブマシンガンの銃口も、初老の男へと向いている。
「こっちの銃とそっちの銃。どっちが強いのか……それくらいは分かるだろ?」
「ふんっ、テロに屈してたまるか!」
その叫び声と共に銃の引き金が引かれ……だが、次の瞬間、床に倒れたのは初老の男の方だった。
ただし、銃撃ではなく鳩尾を殴られた事によってだ。
こういう頑固な爺さんは嫌いじゃない。
床に倒れた初老の男を見ながら、そんな風に考えるのだった。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ