暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1603話
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然切れたのですが、どうしたんです? この通信も映像はきていませんし』
「じゃから、問題が起こったのじゃよ。ビーム砲の準備をしていたところ、動力炉に異常が発生した」
『なっ!?』

 通信の向こう側から聞こえてくるのは、驚愕の声。
 まぁ、そうだろう。ここが地上ならまだしも、宇宙空間だ。
 そんな中で、自分達の家とも呼べる場所のバルジの動力が暴走するとなれば、動揺しない方がおかしい。

『そ、それで……状況は? 回復する事は不可能なのですか?』
「そう、じゃな……」

 初老の男はそう告げると同時に、周囲を見回す。
 ……見回す? 何故?
 そんな疑問を持った瞬間、初老の男は再び口を開く。

「動力炉のコントロールルームに銃を持った侵入者がおる。その者によってコントロールルームは占拠された。早く援軍を寄越すのじゃ!」
『なっ!?』
「……やってくれたな」

 突然の行動に驚き、反応が遅れた。
 そして俺が我に返ったときには、既に初老の男は懐から取り出した拳銃をこちらへと向けている。
 既に占拠済みの状況で、まさかいきなりこんな真似をしでかすとはな。
 ……いや、これは俺の人選ミスか。
 どうせ通信に出させるのなら、俺に怯えているような奴にするべきだった。

「動くな」
「その状況でどうするつもりだ?」

 既に俺が持っていたサブマシンガンの銃口も、初老の男へと向いている。

「こっちの銃とそっちの銃。どっちが強いのか……それくらいは分かるだろ?」
「ふんっ、テロに屈してたまるか!」

 その叫び声と共に銃の引き金が引かれ……だが、次の瞬間、床に倒れたのは初老の男の方だった。
 ただし、銃撃ではなく鳩尾を殴られた事によってだ。
 こういう頑固な爺さんは嫌いじゃない。
 床に倒れた初老の男を見ながら、そんな風に考えるのだった。
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