ガンダムW
1602話
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綾子の方も大声を出してはいないが、驚いているのは間違いないのだろう。
目を大きく見開き、驚愕の視線を向けてくる。
「そうだな。ただ、これは危機であると同時にチャンスでもある」
誰だったか……ピンチはチャンスと紙一重とか、何かそんな事を言っていたように思うんだが。
今回の件は、正にそれだと言っていいだろう。
「チャンス? 何が?」
「バルジを入手出来るチャンスだよ」
「……アクセル、一応聞くけど本気で言ってるよね?」
「ああ。以前に似たような経験が何度かあるしな」
最初はホワイトスター、続いてジェネシス……普通ならまず有り得ない経験なのだが、幸か不幸か俺の場合はその経験に関してはこれ以上ない程にある。
いや、何だかんだと2回なんだし、これ以上ない程って訳でもないか?
それでも経験がある以上、何も知らずに初めてやるよりはいい。
「……アクセルだものね」
「アクセルだもんな」
凛と綾子がそれぞれ呆れた様子で呟く。
「止めてって言っても止まらないんでしょ?」
「そうだな。これは絶好のチャンスだ。止めるという選択肢はない」
というか、下手をすればゼクスの手で原作通りに真っ二つになる可能性もあるんだよな。
既に原作とは全く違う歴史になってはいるが、それでも完全に安心出来る程ではない。
何かちょっとした間違いがあれば、ゼクスがホワイトファングを率いる事になりかねない。
その辺りを考えると、多少危険でも入手出来るうちに入手しておいた方がいい。
「残念なのは、この件で連合軍に請求出来ない事かしら」
少し……それでいながら、本当に残念そうに凛が呟く。
これから起こるバルジ消失は、俺が関わっているとは知られてはならないのだから当然だろう。
「……気をつけてね」
「アクセル、無事に戻ってきてくれ」
凛と綾子の2人と唇を重ね、俺は影のゲートを使って早速行動に移るのだった。
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