第3章:再会、繋がる絆
第87話「助ける」
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ん!」
しかし、中心に近い場所にいる二人に、驚いている暇などない。
襲い掛かってきた触手を、葵は何とか逸らし、リニスが葵を連れてその場から離れる。
「おそらく...いや、ほぼ確実にとんでもない余波が来る!早く防御魔法を!」
「しかし、このような場所では...!」
リニスが防御魔法を、葵がレイピアを振るいながら飛んでくる攻撃を防ぐ。
魔力が司に集中しているからか、弾幕にならない程まで攻撃頻度が減っているため、二人でも難なく防ぐ事ができた。
しかし、立ち止まって防御する暇がある訳ではなかった。
「あたしが盾になる!その間に術式を用意して!」
「分かりました...!」
一番近い“殻”の内壁まで下がり、葵が霊力で身体強化してリニスの前に立つ。
その間にリニスは頑丈な障壁を張るために術式を練る。
「護り...きるっ!!」
―――“刀技・金剛の構え”
―――“刀技・挺身の構え”
ギギギギギギギギィイン!!
レイピアを大量に魔力で作り出し、それを駆使して攻撃を弾く。
負荷に耐え切れずに持っているレイピアが壊れても、すぐさま作り出しておいたレイピアを手に取り、触手や閃光を弾く。
また、レイピアを射出する事で魔力弾も相殺する。
「っ...!行けます!!」
「了解!...“呪黒剣”!!」
リニスの言葉に、レイピアを一際多く射出した後に飛び退き、リニスと並び立つようにしてから黒い剣を前方に生やす。
気休めとは言え、その剣も盾となるようだ。
「重なり、高め合え...!」
―――“Decuple Protection”
リニスが十枚もの障壁を張る。
重ねるように展開された障壁は、一枚一枚が相当な防御力を誇っているようだった。
―――....そして、二つの力が衝突した。
「っ....あの光は...。」
外に出ていたユーノ達を戻し、シールドを張っていたアースラは、優輝が放った矢の光をようやく発見する。
「魔力が観測されない...って事は、優輝...!?」
「...あの光、間違いないよ。優輝が神降しした時にも見た力だ...。」
ユーノがモニターに映る光を見ながらそう呟く。
「収束していた魔力が、打ち消されていきます...!」
「あれほどの魔力が相殺されるなんて...。」
次元断層さえも起こしそうな魔力を、いとも容易く相殺した神降しの力に、リンディは驚きを隠せなかった。
「今の力の衝突で、黒い塊の一部が瓦解します!」
「...これで後は司を助
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