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Blue Rose
第四十一話 確信された事実その十一

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「だからね」
「それで、ですか」
「そう、隠れましょう」
 今からというのだ。
「療養所にね」
「学校は暫くは」
「休むことになるわ」
 このことはもう決まっているというのだ。
「何時までかわからないけれど」
「そうですか」
「ええ、けれどね」
「このことはですね」
「貴女に何か起こらない為には」
 このことを考えると、というのだ。
「そうしないといけないことだから」
「だからですね」
「学校が好きで楽しくても」
「我慢して」
「身を隠していてね」
「わかりました」
「お部屋はあるから」
 療養所の中にというのだ。
「だから安心してね」
「お部屋のことはですか」
「そう、貴女が入るお部屋はあるから」
「私が前にいたお部屋ですか?」
「そうよ」
 まさにその部屋だというのだ。
「馴染みのお部屋よね」
「はい、あそこに暫くいましたから」
「だからね」
「あのお部屋に入って」
「そしてね」 
 そのうえでというのだ。
「楽しく過ごしてね」
「療養所の中でも」
「あの時みたいにね」
 優花をリラックスさせる為にこうも言った。
「いいわね」
「はい、それじゃあ」
「そしてね」 
 そのうえでとだ、副所長は優花にさらに言った。
「貴女が隠れている間にね」
「衝夫先生は」
「何とかするわ、どちらにしてもああした先生はね」
 話に聞いた衝夫についてだ、副所長は眉を顰めさせて話した。
「放っておけないから」
「だからですか」
「そう、放っておいたら」
 それこそというのだ。
「今以上に酷い目に遭う娘が出るから」
「これ以上そうした人を出さない為に」
「手を打たないといけないから」
 だからこそ、というのだ。
「探偵さんにあの先生のことも調べてもらうわ」
「それで危ない証拠があればですか」
「通報するから」
「けれどそうした証拠は」
「揉み消してるわね」
「そうしていませんか?」
「大丈夫よ」
 このことについてはだ、副所長は優花に確かな声で答えた。
「そのことについては」
「そうですか」
「そう、その探偵さんはね」
 まさにというのだ。
「シャーロック=ホームズとかエルキュー=ポワロって言われてる様な」
「そうした人ですか」
「人達よ」
 一人ではないというのだ。
「しかもまとまりのあるね」
「そうした人達だからですか」
「安心して、学校の先生の悪事位はね」
 例えそれをどれだけ揉み消していてもというのだ。
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