124部分:雨の中でその一
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フがバターを切る様に断ち切られ倒されていく。雨は血により紅く染まり地も天幕も赤くなっていく。
解放軍の奇襲は大成功であり勝利の女神は聖なる剣の旗に微笑もうとしているかのようだった。だがその中でも今までフリージ軍を支えてきた歴戦の諸将達は果敢に戦っていた。
「フェトラ、エリウ、行くわよ!」
「ええ!」
「解かったわ、姉さん!」
今までアーサー、アミッド、アズベルとそれぞれ一対一の勝負をしていた三姉妹が勝負を中断しアーサー達を囲んだ。
「むっ!?」
ヴァンパと炎を交えていたアーサーの瞳が動いた。ヴァンパは炎を、フェトラは風を、エリウは雷を手に宿らせた。
「まさかっ!?」
アミッドの瞳がピクッと動いた。そして二人に叫んだ。
「いかん、跳べ!」
三姉妹の手から魔法が一斉に放たれた。
「トライアングルアターーック!」
炎と風と雷が獣の如き唸り声をあげ襲い掛かる。三人は間一髪で上へ跳んだ。
アーサー達がそれまでいた場で炎と風と雷が入り混じり激しい音を立て渦巻いていた。三人はそれを見てあの中にいては命は無いだろうと思った。
「チッ、よけたか。流石にやる」
ヴァンパが着地した三人に対し右手にまだ炎を宿らせながら口惜しそうに言った。
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