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オズのアン王女
第二幕その六

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「灌漑のこともね」
「そうしたことのお話をしないといけないから」 
 だからというのです。
「僕と木樵君は行けないんだ」
「では僕が」
「ドロシー達と一緒にね」
「行ってきます」
 笑顔で応えた大尉でした、そのうえで。
 大尉は五人の子供達にです、笑顔で挨拶をしました。
「はじめまして」
「はい、はじめまして」
「ファイター大尉ですね」
「宜しくお願いします」
「こちらこそね、君達のことは聞いていたけれど」 
 大尉は五人を笑顔で見ながらお話をします。
「いや、噂通りいい子達みたいだね」
「そのことは僕が保証するよ」
 木樵が大尉に言います。
「ドロシー達とはまた個性が違うけれどね」
「それでもですね」
「同じ位いい子達だよ」
「そうですか」
「だから安心して楽しい冒険が出来るよ」
「わかりました」
 また笑顔で応えた大尉でした。
「じゃあ今からこの子達とです」
「お話をするんだね」
「そうしていいですね」
「ドロシーとトトが来るまではね」
「はい、お願いします」
「お茶を用意してもらうよ」
 子供達の分です、大尉も全身ブリキの身体なので何も食べる必要も飲む必要もないのです。寝ることも休むこともです。
 それで大尉は五人分のお茶が出されている席に座ってそのうえでお話をはじめました、五人も席に着いています。
 五人とお話をしてです、大尉はこう言いました。
「皆国が違うことも面白いね」
「日本の学校に通ってますけれど」 
 ジョージが大尉に答えます。
「生まれた国は違います」
「色の好みも違いますが」
 神宝はこのことをお話しました。
「僕達それぞれ国が違います」
「暑い国もあれば寒い国もありますよ」 
 カルロスは大尉に明るくこう言いました。
「そこはオズの国とは違いますね」
「それぞれの国で服も食べものも違うんです」 
 ナターシャは紅茶、ロシアンティーも楽しんでいます。
「景色もです」
「外の世界は色だけじゃないです」
 恵梨香はオズの国と外の世界の違いをお話しました。
「色々なものが違います」
「そのお話はドロシー達から聞いてるけれど」
 大尉は五人ににこにことして応えました。
「何度聞いても面白いね」
「オズの国も素敵ですけれど」
「外の世界も面白いんですよ」
「それぞれ違いがありまして」
「色々なものがあって」
「景色も色々で」
「そうみたいだね、何か外の世界にもね」
 五人のお話を聞いて言う大尉でした。
「行きたくなったね」
「あっ、そういえば」
 大尉の今の言葉でジョージはあることを思い出しました。その思い出したことは一体何であるかといいますと。
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