第二幕その二
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「だからね」
「迎えにーーですね」
「行きましょう」
「会えるーーでしょうか」
「数日行って会えないと引き返すだけよ」
あっさりと答えたアンでした。
「そうでしょ」
「そしてーーこの国でーーですね」
「待つのよ」
数日探しに迎えに行って見付からなくて引き返したならというのです。
「それだけよ」
「待っている方がーーいいのでは」
「だから私待つのは嫌いなの」
このことをチクタクにも言うのでした。
「だからよ」
「左様ーーですか」
「国政は今は大事がないけれど」
「何かーーあれば」
「携帯で連絡してもらうから」
アンはチクタクに自分の携帯も見せました。
「それですぐに戻るわ」
「王女としてーーですね」
「私はこの国の主よ」
そうなっています。
「ならその時はね」
「戻らーーれて」
「国政にあたるわ」
「その何かがーー起こっても」
「すぐに戻るわ」
「それーーでは」
「行きましょう」
アンはチクタクに誘いをかけました。
「二人でね」
「オークはーーどうしますか」
「都に帰ってもらうわ」
チクタクを乗せてきたオークを見つつ答えました。
「そうしてもらうわ」
「わかりーーました」
「では行きましょう」
こうチクタクに行ってです、国民の皆にも事情をお話しました。すると国民の人達も首を傾げさせて言うのでした。
「何かが起こるって」
「一体何でしょうか」
「いいことですか?」
「それとも悪いことですか?」
「それがわからないのよ」
まだ、というのです。
「けれどね」
「それでもですね」
「ドロシー王女達が来てくれてですか」
「何とかしてくれる」
「チクタクさんもそのことを伝えに来てくれた」
「そうなんですね」
「はい」
チクタクはウーガブーの人達にも答えました。
「そうーーです」
「わかりました」
「それじゃあ宜しくお願いします」
「一体何かわかりませんが」
「その何かが」
「じゃあ二人でドロシー王女を迎えに行って来るわね」
アンは自分のお国の国民の人達に告げました。
「今から」
「はい、道中お気をつけて」
「とりあえず旅支度はされて下さいね」
「着のみ着ままで行けるにしても」
オズの国ではそれでも大丈夫なのです。
「何かあってもいい様にです」
「オズマ姫から頂いたテーブル掛けや洗面道具等を持って」
「そのうえで」
「ええ、すぐに用意するわ」
自分のことは自分でするアンでした、そしてです。
すぐに身支度を整えました、アンは動きやすい黄色と紫の軍服に帽子、それに紫のブーツと黄色の鞄という格好になりました。
その格好でチクタクに言うのでした。
「身支度を整えてきたわ」
「その鞄の中にーーですね」
「旅
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