第二幕その一
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第二幕 アン王女への進言
アン=アンヤコレヤ王女は今日もご自身の小さな王宮を出てまずは国の中を見回っていました、そのうえで満足して言うのでした。
「今日も皆よく働いてるわね」
「はい、作物もよく採れて」
「お水も奇麗ですよ」
「鶏も卵をよく産んでくれます」
「困ったことは何もありません」
国民の皆もアンにお話します。
「今日も問題なくです」
「皆幸せです」
「楽しく過ごせています」
「そうね、いつもこうして見回っているけれど」
アンの日課です、いつもお国の隅から隅まで見回って何かあると自分から動いて問題を解決する様にしているのです。
「奇麗で何よりよ」
「そうですね、ただ」
ここで、です。国民の一人がアンに言ってきました。
「さっきオークが国に来ました」
「あの速く飛ぶ鳥が?」
「そうです、チクタクさんと一緒に」
「あら、チクタクも一緒なの」
「そうです」
「何の用かしら」
チクタクも一緒と聞いてです、アンは首を傾げさせました。そのうえで知らせてくれた国民に尋ねました。
「一体」
「お会いになられますか?」
「ええ」
すぐにと答えました。
「そうさせてもらうわ」
「それでは」
こうしてです、アンはそのオークとチクタクに会うことになりました。
チクタクはお国の入口にいました、そしてまずは挨拶からでした。
「こんにちわ、チクタク」
「こんにーーちわーーーアン王女」
チクタクはいつもの口調でアンに挨拶を返します。
「お元気そうーーですね」
「この通りね、それでどうかしたの?」
「はいーーオズマ姫にーー言われまして」
それでというのです。
「お邪魔したーーのですが」
「オズマから?」
「この国にーー何かがーー起こります」
「いいこと?悪いこと?」
「そこまではーーわかりません」
こう答えたチクタクでした。
「オズマ姫はーーグリンダ女王からーー連絡をーー受けました」
「そういえばグリンダさん未来を予知出来る本も持ってたわね」
「それでーーお知りになりーーました」
「そうね、何かが起こるのね」
「このーー国に」
「そこまではわからない」
「そうーーです」
またアンに答えました。
「そしてそのことをーー知らせる為に」
「来てくれたのね」
「及ばずーーながら」
「貴方が助けてくれるのね」
「その為にもーー来ました」
「わかったわ」
「そしてーードロシー王女達も」
チクタクはアンに彼女達のこともお話しました。
「ここにーー来られます」
「わかったわ、ただね」
「ただ?」
「ドロシー王女達が来るなら」
それならというのです。
「都から来るならまだ時間がかかるから」
「だからーーですか
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