第三十四話 マリアナ諸島
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うである。
「新生した私たちを甘く見ないで!!翔鶴姉に負けていられないわ!!」
瑞鶴も、二本同時に矢をつがえ、翔鶴に続いて放った。その時だ。
まるで音速を越えたかのように一瞬大気が震え上がった。翔鶴の烈風隊、紫電改隊がその速度のまま敵に殺到する。敵はかわすこともできなかった。かわすつもりだったのかもしれない。だが、速度が違いすぎた。瞬く間に艦載機隊が爆撃機のわきをすり抜けた瞬間、閃光が走った。
一閃!!剣で斬り捨てられたかのように真っ二つになった敵がバランスを失って海上に落下していく。それを追尾する烈風隊、紫電改隊が一斉に機銃を噴く。次々と貫かれ、穴だらけになった機体は瞬く間に燃え上がった。きりもみ上に落ちていった機体は海上に落下する寸前で大爆発して四散していった。
残る2体は一瞬何が起こったのかわからなかったに違いない。だが、それらも瞬く間に瑞鶴の放った艦載機隊に同じようにしてやられていく。
全てが一瞬の事だった。
誰もが唖然として見つめる中、一人鳳翔だけは微笑を含んでこの光景を、そしてついで第五航空戦隊の二人を見守っていた。
「流石は改二・・・・これまでのお二人とは段違いに強いです。でも、それはお二人の絶え間ない練度の成果が実ったにすぎない。そうですよね、提督。」
満足そうに吐き出された言葉は風に乗って泊地に舞い上がっていった。
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