提督はBarにいる×放火後ティータイム編・その2
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さて、作っていこう。米は普通に研いで水に浸して吸水させておく。しめじは小房に分けて、人参は薄く銀杏切り、ツナ缶は軽く油を切っておく。ガッツリと油を絞ってしまうと、味気なくなるので注意。
十分に吸水させた米をザルにあける等して水を切り、炊飯器(又は土鍋など)にセット。そこに調味料を入れ、炊飯器の目盛り通りの所まで水を入れる。最近の炊飯器だと炊き込みご飯などの目盛りもあるが、白米の水加減に合わせてOKだ。後は具材を散らして、混ぜずに炊飯スタート。混ぜないというのがポイントで、混ぜてしまうと炊き上がりにムラが出来てしまうので混ぜずに炊くように。
炊き上がったらご飯と具材を混ぜて、15分程蒸らしたら完成。
「はいお待ち、『ツナ人参の炊き込みご飯』だよ」
「ツ、ツナというとあの缶詰でありますか!はぁ〜……目から鱗であります」
「意外かもしれんが、ツナ缶は炊き込みご飯の具材向きだぞ?魚のダシが出るし、油がご飯にツヤとコクをプラスしてくれるからな」
今回紹介したツナ人参だけでなく、ツナと梅干し、ツナとひじき、ツナとトマト等々、応用の幅は広い。自分なりの組み合わせを見つけてみるのも面白いだろう。
「……しかし、大将殿も変わり者ですなぁ」
「あん?何がだい」
冷蔵庫に残してあったきんぴらごぼうと牛薄切り肉を炒めながら、にーと陸曹……いや、今はにーと提督か。彼の言葉に応える。
「だって、提督自ら料理を作って部下である艦娘を接待するなんて聞いた事無いっすよ」
「接待……接待ねぇ。世間じゃそう見えてんのか」
肉に火が入った頃合いで、醤油、酒、みりんで味を濃くしていく。元々作り置きのきんぴらにも味が付いてはいるが、炊き込みご飯の具にするにゃあちと薄味だ。
「俺は艦娘に対して媚売ってるつもりはさらさらねぇんだがなぁ。……ただ、あいつらの考えてる事を理解するには同じ釜の飯を食って、酒を酌み交わすのが手っ取り早いだろうと思っただけさ」
炒めた牛肉入りきんぴらを、研いだ米を入れてある土鍋に入れてガスコンロにかける。火加減は強火……沸騰してきたら弱めて更に炊いていく。
「ただでさえ年頃の娘なんざ持った事もねぇむさ苦しい野郎が、そいつらを指揮しようってんだ。こっちが歩み寄って理解してやらねぇとまともに戦うなんて出来やしねぇ」
そう、艦娘と提督の相互理解。着任したての俺はその辺がまだ足りていなかった。その為に俺は加賀を沈め、心に深い傷を負った。それをふまえて俺はこうしてBarを開設した。その結果、飲兵衛だらけの鎮守府になってしまったとかエンゲル係数が高過ぎて大淀が軽く涙目になってる、なんてのは
些末な問題だ。実際にそうやってウチは戦果を積み上げて来たのだ、成果は戦績が
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