提督はBarにいる×zero-45編・その2
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か俺大将に警戒されちゃってるみたいなんどけど?」
「仕方無いよ、提督。僕から見ても怪しい風体してるもの」
「え、いや、ちょっと、時雨君?そこは普通秘書艦としては『提督は怪しくないよ〜』とかフォローしてくれるトコじゃないかい?」
「だって、相手は大将だよ?提督よりも立場が上の人に嘘は吐けないよ」
「いやいやいやいや!酷くない!?それ普段から多少俺の事が怪しい風体してるって言ってるようなモンだよね!?」
「多少、じゃないよ。かなりだよ」
「まさかの追撃!?」
……質問しようと思ったら夫婦漫才が始まったんだが。どうすりゃいいんだコレ?割り込んで止めるべき所なのか?
「うぉ〜い、夫婦漫才やってねぇでこっちの質問に答えてもらいたいんだが?」
俺がそういうと二人の動きがピタッと止まり、時雨の顔がニヘラっと笑み崩れる。どうやら夫婦と呼ばれたのが嬉しかったらしい。
「いやあの、夫婦じゃないんですけど……」
「ならイチャついてねぇで、こっちの質問に答えてくれねぇか?」
「アッハイ、スイマセン」
そんな独特のノリの二人に溜め息を吐きながら、俺は質問を始めた。
「まず1つ目、今回の来訪の目的は?」
「……え、普通に飯食いに来ただけですよ?」
「ホントか?」
「ホントホント、テイトクウソツカナイ」
何で片言だよ、ものっそい胡散臭ぇが目が笑ってない所を見ると嘘は吐いていないらしい。
「そうか…なら2つ目、俺がお前さんの直属の上司と対立してるってのは理解してるよな?」
「え、それこそ愚問じゃないっすか。海軍は海軍でしょ」
成る程、徹頭徹尾『軍の狗』だって話はマジらしいな。軍という組織を生き残らせる為に躊躇なく取捨選択を出来る男にとっちゃあ、派閥闘争なんてのは興味が無いって所か。
「そりゃあ悪かったな。……なら最後の質問、お前さんと俺は以前どこかで会ってねぇか?」
実はこれが一番聞きたかった事だ。先程顔を合わせた時に疑念はほぼ確信に変わった。この男と俺は以前どこかで会っている。
「……え、大本営ですれ違ったとかじゃないっすか?」
「それくらいなら印象に残らない可能性が高い。だが、俺の勘が告げてんだよ……お前さんとはどこかで会ってるってな」
「でも、俺は大将と会った事なんて覚えてませんよ?」
俺の杞憂だったのだろうか?これだけ強く否定されると俺も自信が無くなってくる。……ともあれ、目の前の吉野中佐と時雨がウチの鎮守府を害する可能性は限り無くゼロになったワケだ。
『さて、ただの客だと判ったなら後は全力でもてなすだけだな』
「疑って悪かったな、仕切り直しといこう。ウチは見ての通りのBarだが、酒以外の物も出し
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