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暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
We are meant for each other. 【ナイル川に住むワニ】
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……プラットホームでは朝の通勤ラッシュがスタートしつつある。朝の明るみが果てしない遠方からにじむように広がってくる。その明るみは、いつも電車が目の前を通り過ぎるとチカチカと光ったり消えたりして少し眩しい。
8:45。
通学で使う、いつもの電車がやって来た。その電車を見るたびにいつも胸の鼓動が加速するから困りものだ。だけど、この体が火照る感覚は嫌いじゃない。
私は、静かな朝が好きだ。周りの家並みはまだ静かに眠っている朝早い時間に、時折の電車のレールのきしみと、微かなラジオ体操のメロディーを聴きながら散歩する。とても気分は清々しくなり、今日も一日頑張れそうな気がするからだ。高校時代はいつも学校に遅刻するギリギリまで寝て、妹やお母さんにたたき起こされるまで寝ていたけど、大学生になって、あの人に出会ってからは別人のような生活を送っている。
私自身もそれは自覚している。
そして、電車に乗っている時間も好きだ。
今朝も会えるかな?と、電車のドアが開くとすぐに私は乗り込み、大好きなあの人を探す。今日の占いで私は一位だ。大好きな彼と沢山話せるチャンス!ラッキーアイテムはピンクのハンカチ!女の子なのにそういったところに無頓着な私が珍しく持っていると、気持ちだけ女子力上がったような気がする。
ドキドキした胸の鼓動を抑え、私は電車内を見渡す。
…あぁ、いつものところにいた。また会えたね!彼はドア付近の椅子に座っていた。耳にイヤホンをしながらスマホを眺めている。聞いている曲は彼の大好きなアーティストだろう。いつも楽しそうにそのアーティストの事を話していたもんね!今度のライブは東京だって話だから、きっと行くんだよね。
背丈は173cm、体重は62,4sと平均的なあの人の今日の服装は水色をベースにしたプルパーカーに、少し色落ちしたジーンズ。去年
私
(
・
)
と買い物行ったときに購入し、外出するときは片時も離さず持っているナップザック。今日は少しおしゃれしているのか少しふわっと全体的に盛り上がった髪形だ。
「…かっこいいな」
そう、呟かざるを得なかった。似合っている。
ふと、彼が顔を上げてこっちを見たような気がして、私は思わず顔を伏せてしまった。見ているだけで恥ずかしいのに目を合わせられない。変な子だって思われていないか不安だなァ。
あの人の側によって「おはよう!今日もいい天気だね!」って声をかけてお話がしたいな。でも…無理カナ
…でも、でもね?それでいいかなって最近思うようになったの。
向こうは私の事を知らなくても…ううん、もしかすると、去年の第二回ラブライブ!を見てくれていたのなら知っているのかもしれない。でも、話しかけられなくても、私の事を知らなくてもそれでいい。
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