提督はBarにいる×熾火 燐・その3
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クラッシュドアイスのお陰でキリッとした飲み口になり、香ばしさが更に際立って殊更美味い。一瞬にして顔がカーッと熱くなるが、ぶっ倒れる程に酔いが回った訳でもない。世の中にはコイツの1リットルの瓶を一気に飲み干す、なんて化け物みたいなヤクザも居るんだ、俺なんてまだまだよ……って、あれは二次元の話だな。お客の2人は唖然としてるが、一体どうしたってんだ?
「随分と君は強いんだな……」
「そうかい?美味い酒を目の前にするとどうにもな。我慢が効かなくて困る」
呆れたような口振りの壬生森に、苦笑いで返す。……おっと、冷める前にコンビーフコーンを口に放り込む。コンビーフの強い塩気と牛肉の旨味に、バターの風味とコーンの甘味と焼いた事による香ばしさ。こりゃ堪らんわ、急いで樽からおかわりのターキーを注いで流し込む。相性バッチリ、口の中に広がる幸せ。
「おいひいぃ〜♪」
見ると叢雲が口いっぱいにコンビーフコーンを頬張って破顔している。先程までの高圧的な顔から一転、ユルッユルに弛みきっている。壬生森も静かにではあるが、堪能してくれているようだ。
さて、コンビーフコーンで胃が活発になりだした所で、お次は少しボリュームのある物にしようと思う。実はバーボン、その香ばしい薫り故に脂っこい料理や肉料理ーー特に、鶏肉との相性がいい。中華を食べる時にバーボンを紹興酒代わりに飲んだりしても、口の中をリセットしてくれるので他の料理に手を伸ばしやすくなる。しかし今回は中華ではなく、中南米はジャマイカの鶏肉料理『ジャークチキン』を提供してみようと思う。
あまり聞き慣れないジャークチキンという料理だが、特に決まったレシピはなく、魚や肉、野菜、フルーツ等をスパイスで味付けして調理した料理……という、なんともおおらかな中南米っぽい料理だ。味付けの仕方も、酢や油にスパイスを加えてマリネしたり、スパイスの粉を直接すりこんだり、色々なやり方がある。そんな中で今回は、スパイス入りの野菜ペーストに鶏肉を漬け込んでおいた物があるのでそいつを焼くだけなのだが、レシピを載せておく。
《アメリカンスパイシー!ジャークチキン》※分量3人前
・鶏モモ肉(骨無しがベスト):3枚(600g位)
・ライムまたはレモン汁:大さじ3
(漬け込みダレ)
・玉ねぎ:1/2個
・長葱の青い部分:10cm分位
・オールスパイス:大さじ1/2
・乾燥タイム:小さじ1
・乾燥オレガノ:小さじ1
・クミンパウダー:ひとつまみ
・ナツメグ:小さじ1/2
・ガーリックパウダー:小さじ2
・しょうがパウダー:小さじ1/2
・黒胡椒:適量
・カイエンペッパー:適量
・岩塩:小さじ1
・サラダ油:大さじ1
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