ガンダムW
1601話
[1/5]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「ほら、どうした! その程度でもうギブアップか!?」
道場に綾子の声が響き、それを聞いたデュオが畳の上で寝転がっている状況から何とか立ち上がる。
「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ……くそっ、この化け物女が……」
「へぇ、化け物女ね。なら、化け物らしくもう少し厳しくいってもいいか?」
「すいませんでしたぁっ! 勘弁して下さい!」
綾子の言葉に本気を感じ取ったのだろう。デュオは即座に謝罪の言葉を口にしながら立ち上がる。
まさに千鳥足と表現するのが相応しい、そんな足。
それでも、口では文句を言うものの、本当の意味で訓練を止めるつもりはないらしい。
俺とデュオの、模擬戦と呼ぶにも色々とちょっとアレな日から数日。
デュオは俺が……そして凛や綾子が自分よりも遙か格上だというのを身を以て実感したらしく、現在は綾子によって鍛えられていた。
まぁ、生身の戦いでは綾子が圧倒的に強いが、MSを使った模擬戦ではまだデュオの方が綾子よりも技量は上だ。
総合的に見れば、その勝率はイーブンといったところか。
「うおおおおおっ!」
そんなデュオをよそに、五飛は綾子に向かって青龍刀を構えながら突っ込む。
幾ら刃のついてない模擬刀だからって、綾子へ思い切り振り下ろすのは……普通の軍人が見たら、訓練だとは思わず、ただ襲い掛かっているようにしか見えないよな。
外見だと、綾子は凜々しい系の美人ではあるが、間違いなく美女と呼ぶに相応しい姿をしている。
そんな綾子に青龍刀で襲い掛かっているのだから……どこからどうみても、暴漢にしか見えないだろう。
まぁ、実際には……
「遅い。もっと鋭く振るうように」
全身全霊を込めた五飛の青龍刀の一撃を、半身を引く事によってあっさりと回避し、青龍刀の刃の背の部分をあっさりと指で掴んで止めているのだが。
「うわ……嘘だろ? 何だってあんな真似が出来るんだよ? 美綴ってMSパイロットなのに……」
「あら、知らないの? シャドウミラーに入るにはあのくらい出来る必要があるって話よ?」
「嘘だろ……嘘だろ?」
「何で2回言ったのかは分からないけど、間違いない事実よ」
「……でも、あっちの2人もガンダムのパイロットでシャドウミラーのメンバーなんだろ? ……あの2人がああなっている時点で、それは嘘だと思うけどな」
「いやいや、何でもあの2人はガンダムのパイロットだから特例としてシャドウミラーに所属されるのを許されているだけで、実際には見習い扱いだって話よ?」
「ガンダムのパイロットで見習いって……一体全体、どうなってるんだよ?」
「シャドウミラーだから仕方がないわ」
連合軍の軍人が話している声が、そう聞こえてくる。
見習い……うーん、見習いか?
というか、綾子や凛くらい
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ