ヘイトレッドチェイン
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の巨大な兵器……刺々しいフォルムでもう人型を逸脱しており、下半身は前後に広くて背部装甲の形状から四脚のようにも見え、腕はワイヤー状の筋肉のようなもの、頭部は赤い目が特徴的で、胸部コアは中心が前に突き出しており、その中心にある緑色の部分に……アリシア・テスタロッサが囚われているのが見えた。
「ね、姉さん!!」
「よくぞここまで来れたものだ、雑草の生命力というのもなかなか侮れんな。だが……おや? ここに来るはずの人間が一人欠けているのではないか? クックックッ……もしや救出したどこぞのエターナルエースに殺されでもしたか?」
「……ッ! あんたって奴は……!」
「勘違いしてもらっては困るな、闇の書の最後の主。確かに間接的には私達も関わっているが、直接手を下したのは彼女だ」
「何を白々しい……!」
「大体、私を責める資格がお前達にあるのか? 闇の書は私よりもはるかに長く命を奪い続けた……殺した数ならばこの場の誰よりも上だろう」
「そんなの……言われんでもわかっとる……! 罪を背負うって言った時から、覚悟は決めとる……!」
「主……」
「ほう、ならばこれを見てもそんな甘いことが言えるか?」
スカルフェイスが指を鳴らすと、何かの映像が空中投影される。そこに映し出されていたのを見て、はやては言葉を失い、シグナムは唇を固く結んで俯き、アインスは思わず目を背けてしまう。
業火に飲み込まれていく街。逃げ惑う無辜の人々。必死に抵抗する者達。それら全てを自らの手で、魔法で、技で破壊していくのは、過去のヴォルケンリッター。そう、この映像は闇の書のバグによって彼女達の記憶には残っていないが、しかし現実にあった出来事。魔力を奪い、主に大いなる力を。そのために行ってきた虐殺だった。
『もうやめてくれ! せめて……せめて妻と息子だけは!!』
『我が主は力を望んだ。我らはそれを叶えるまで』
『おめーらは運が悪かったんだよ、諦めな』
『うっ、ぎゃぁああああああ!!!!!!』
『あなた!? お、お願いです! 何でもしますからアルビオンだけは……この子だけは殺さないで下さい!』
『残念だが聞き入れられない。恨むなら自らの不運を恨め』
『い、あぁあああぁあああ!!!!』
『チッ、二人やった所で1ページにもならねぇのか。ゴミだな』
『ッ! 気を付けて皆、複数の魔力反応が近づいてきているわ。管理局に嗅ぎつかれたみたい』
『そいつの魔力を蒐集し損ねたが仕方ない、離脱するぞ』
『と、父さん……!! 母さん……!! う……うぐうぅぉぉぁああああああ!!!!!!!! うわぁあああああああ!!!!!!!!! 許さない……俺から全てを奪ったお前達を、未来永劫決して許しはしない!!!! い
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