第二章 Lost Heros
翼人対翼人 かーらーの?
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。
故に、楽しいのだ。
こうした純粋なぶつかり合いが。
「青龍!!白虎!!」
「迎え撃て!!リヴァイアサン、イフリート!!」
さらには召喚獣まで出し始めてきた。
だが、そちらの戦闘に気を取られている場合ではない。
彼らは彼らでやってもらわないと、こっちが気が気でないからだ。
宙に浮いた蒔風の放つ無数の斬撃をかわしながら、クラウドが地面を駆けて蒔風の真下へと向かう。
そしてそこから真上に向かって剣を突き出し、ロケットのように飛び出していった。
それを紙一重で躱して反撃しようとする蒔風だが、躱そうとした瞬間、クラウドの剣がグリッ、と捻られてその切っ先が、蒔風が避けようとした方向へと向けられた。
さらにはクラウドの剣がバラけ、花びらのように開いたので、紙一重で、などとはいっていられない。
「うぉガッ!?」
「チッ!!」
その攻撃に、蒔風がとっさに開翼。その波動でクラウドを押し返す。
さすがに至近で開翼されては、クラウドも下がらずをえない。
地面に降り立ったクラウドに、蒔風が使役獣を引っ込めてから十五天帝を構え、対戦相手の方向に向かって垂直に降りてきた。
それに対してクラウドも同じく召喚獣を引っ込め、開翼して受け答えた。
火花散り、魔法が入り乱れ、気合いと咆哮が響き渡る大訓練場。
両者とも力は全く互角。
否、おそらく、蒔風がクラウドの使う剣を少しでも知っていなかったら、負けていたかもしれない。
クラウドも蒔風の剣は知っていたものの、そのすべてを知っているわけではない。
だが、その有利性を以って蒔風はクラウドと互角なのだ。
逆だった場合、負けていた可能性は高い。
「そんなこともできるんだな、シュン」
「知らなかったか?じゃあこれは知ってっか!?心象的世界破壊!!」
「うぉ!?」
ここで蒔風が畳み掛けるかのように固有結界を発動、その破壊現象にクラウドを巻き込んだ。
と、言っても相手はクラウド。
このようなことでは倒れないし、また、彼が動かない、という選択肢を取るはずがない。
蒔風はその中での法則性は知っているものの、その法則を自由にすることはできないため、相手の動きから発生する事象を防ぐのは実際には難しいのだ。
だから、この技はギャンブルなのだが・・・・・
「うわぁッ!?バッ、バナナの皮ぁッ!?」
ツルンッ、ステーーーン
「か、金盥が・・・ごわっ!?」
ガラガラガラガラ、ゴガンッ!!
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