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世界をめぐる、銀白の翼
第二章 Lost Heros
ある一日
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そうだから気は重いが。



「どうしたんですか?蒔風さん。元気ないですよ〜?」

「いやぁ・・・・・朝っぱらから疲れて・・・・」

「何かあったんですか?」

「いや・・・説明したくない・・・・・」



ぐったりしている蒔風に話しかけてきたのはこの「AGITΩ食堂」を取り仕切るシェフ、津上翔一だ。
どうやら一番忙しい時は抜けだしたようで、彼も昼食を取りに来たようだ。



「津上さ〜ん。今日は何がいいですかぁ〜?」

「ありゃ、疲れて眠そうですね?水泳なんかいいんじゃないですか?スイミング!!芦原さんがインストラクターやってるみたいだし、行ってみたら!スイミング〜」

「・・・・」

「あ、今のは「睡眠、グ〜」と「スイミング」を・・・」

「いや、それはわかってるから」




説明の入ったボケほど悲しい物はない。







「お待たせしましたー。はい、蒔風君」

「おう、サンキューだ。って、泉か」

「うん。ここでバイトしてんだよね〜〜」


津上と蒔風が注文してから数分後、頼んだものを持ってきたのはこなただった。
彼女いわく、ここの方がバイトしやすいらしいのだ。


「時給も蒔風君に泣きつけば上げてもらえそうだしね〜〜」

「をい」





そう言いながら皿を置いて仕事に戻るこなた。
頼んだものは、蒔風がマーボー豆腐。津上がオムライスだ。



「(もぐもぐ)うまいなァ、やっぱ!!」

「それ、蒔風さんのために作っておいたものですから」

「まじで!?ありがとー」





腹が満たされ、元気が出たのか蒔風の声が弾む。
津上もそれによかったよかったと頷きながら、厨房に戻った。




蒔風も食べるのはちゃっちゃと済ます人なので、食い終わってからはぶらつくだけだ。
アリスから新しい仕事が来なければだが。





「お、舜!!」

「一刀」




蒔風が廊下を歩いていると、一刀が声をかけてきた。
どうやらこれから鍛錬のようで、後ろには武器を持った愛紗と翠がいた。



「ガッコは?・・・ああ、午前だけか」

「そ、土曜だからな。で、俺はこれから愛紗たちと模擬戦すんだけど・・・蒔風も来るか?」



一刀からの提案。
その提案に、蒔風が顎に手を当てながら首をコキコキ鳴らして考えだした。



「ふぅむ・・・・・最近体動かしてないしなぁ・・・・」

「じゃあ行こうぜ!!舜とも模擬戦したいから!!」

「そうだ・・・な。よし、やるか!!ためさないといけないこともあるしな」






そう言って向かうは地下の大訓
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