第二章 Lost Heros
ある一日
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浴場に放り込んできてやる」
『『そ、それは先にシャワー浴びてこいよ的な!!??』』
「そう じゃ ねぇ」
そうして、蒔風が部屋に戻る。
ちなみにヴィヴィオは布団にくるまった二人を引きずって部屋に戻っていっていた。
逞しい子である。
「ったく・・・・なんであいつら朝からミッドナイトなんだよ・・・・・」
そう言いながら、蒔風が身体を伸ばす。
ここからの蒔風の行動はいつも通りだ。
洗面台に向かって歯を磨き、顔を洗い、炭酸を少しだけ飲み、朝ごはんを食べて、着替えて部屋を出る。
そして、蒔風はこれから学校の方に行くのであろう一刀や愛紗たちとすれ違いながら(星は愛紗に簀巻きにされていた)会釈し、自分の事務室に入った。
「あ、来ましたか」
「お前が「来なかったら毎晩見る夢を悪夢にしますよ?」とか言うからじゃねェか・・・・・」
「どうでしたか?」
「二度とすんな・・・・・」
蒔風がその日の事を思い出して疲れた声を出す。
相手は、部屋の中ですでに仕事の準備を終えていたアリスだ。
そう、蒔風がサボって仕事から逃げたある日の晩、アリスは宣告通りに蒔風の夢を悪夢にしてしまったのだ。
それはもう・・・・うなされまくって次の日に蒔風がアリスにすがるほどだった、と言えば、どれだけのものだったかの想像はできるだろう。
「ってか!!形だけでいい、って言われたからここにいんのに!!なんでおもっくそポジションつけられてんの!?」
「ですから!!すべての世界を回ったのはあなただけなんですから、あなたじゃないとわからないことが多いからですよ!!」
「あんたでもいいじゃないの!!もういや!!私こんなの耐えられない!!!」
「なんでカマ臭くなってんですか。気持ち悪いです」
「キモイゆーな!!傷つくのは俺なんだぞ!!」
そんなことをギャーギャー言いながらも、蒔風は椅子に座り、その右手は書類を次々と回していっていた。
器用な男である。
「終わった!!」
「じゃあ次」
「オレ逃げるよ!?」
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「お・・・・終わった・・・・・」
そう言って蒔風が倒れ込んだのは食堂のテーブル。時間はもう昼飯時だ。
あの後、なんだかんだで今日の書類仕事はすべてこなした蒔風。
まあ、アリス曰く「この後もまだ書類来るかもですよ?」だ
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