第一章 WORLD LINK 〜Grand Prologue〜
■■■■■■■■■■ 〜世界がどれだけ苦痛に満ちていても〜
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「奴」に斬りかかった後にそのまま一回転して右手の武器で攻撃した。
それをスウェーでかわした「奴」だったが、ボッ!!という音と共に、その襟が削ぎ消されていた。
「ほう・・・・やはりまだ動けるか、蒔風」
蒔風から距離を取って、「奴」がそれを見て笑う。
蒔風の右手には天地陰陽を組み合わせた「風斬車」が握られていた。
左手には、円盤刃。右手には風斬車。
その両方を腕を振っての遠心力で、高速回転させて蒔風は構えている。
それに触れれば、おそらく「奴」でもその部分が刃に削られて消えることだろう。
しかし、それを見ても「奴」は油断もしなかったし、焦りもしなかった。
「行くぞ」
ただ、そう一言言った後に魔導八天を構えて蒔風へと飛んで行く。
魔導八天すべての重量の乗った重撃に、蒔風は右手の風斬車で応戦。
その刃を少し角度を加えて魔導八天にぶつける事で、ガチッとかみ合わせてその動きを奪い、左の円盤刃で首をかっ切ろうとする。
だが、風斬車はうまく噛み合ったものの、その重量に右腕ごと引っ張られて右肩がガクンと落ち、それでも円盤刃で斬りかかろうとしたが、こちらは上から蒔風の手首を掴まれて防がれてしまった。
「アがっ・・・・」
「ふンッ!!!」
「奴」がその掴んだ蒔風を地面に投げつけ、叩きつける。
蒔風の身体はアスファルトの地面に直撃し、その地面を波立たせてヒビを入れた。
さらに、そこからバウンドして「奴」の目の前まで戻ってきてしまい、蹴りの一撃で横へとすっとばされた。
このままではビルに衝突する。
その衝撃を青龍が獣神体で顕現して受け止めようとするが、その青龍をケルベロスが噛み砕かんと言わんばかりに組みかかってきて、連れ去って行ってしまう。
その青龍を助太刀に入ろうとして、他の者も獣神体で飛び出して行ったが、そこに「奴」のサラマンダー、迦桜羅までもが参戦し、同じように離れていってしまった。
よって、蒔風はそのまま障害物であるビルの壁に衝突し、コンクリートにしっかりとをその体をめり込ませていた。
「がほっ・・・・は・・・・ぁ・・・・・」
ガコッ・・・という音と共に蒔風の身体がはがれるようにビルの壁から倒れて離れ、落ちていこうとする。
が、ぐらりとよろけたその体を、「奴」の手が蒔風の首を掴んで再度叩きつけ、さらなる衝撃をその体に与えた。
瓦礫が地面に落ち、パラパラと小石を落とすビルの壁に叩きつけられた蒔風。
その身体はすでにボロボロであるにもかかわらず、いまだに息をしている。
だが、「奴」はそ
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