116部分:再会その二
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ましてね。迂闊に進めないんですよ」
フレッドが状況を説明する。
「何だ。それだったらその弓使いをやっつけちゃえばいいじゃない」
「簡単に言うわね。見てなさい」
オルエンが木の枝を投げる。その細い枝を矢が見事に貫いた。
「え・・・・・・!?」
パティがその眼を大きく見開いた。
「解かったでしょ。こんな芸当タニアちゃんやロナン君でもそうそう出来ないわよ。アサエロさんでもどうか・・・・・・」
解放軍きっての弓の名手達の名を挙げながらパティに言った。
「俺やロベルトでも無理だろうな。ディムナやセルフィナさんですら・・・・・・」
レスターが言った。だがパティはどうも二人の言葉を聞いていないようだ。
「ひょっとして・・・・・・」
パッとセリスの方を向いた。
「セリス様、あたしに行かせてくれませんか?あそこにいる弓使い、あたしの知り合いかもしれないんです」
「えっ!?」
セリスも思わず声をあげた。
「うちに誘ってみます。まあ任せて下さいよ」
「けど・・・危ないよ」
自信満々のパティに対して彼は心配そうである。
「何言ってんですか、戦争ですよ。それにあたしのすばしっこさご存知でしょう」
「う〜〜ん・・・・・・」
彼は首を傾げて考え込んでいたが決断した。
「よし、じゃあパティに任せるよ」
「そうこなくっちゃ」
「けど念の為にもう一人行かせよう。う〜〜ん・・・・・・レスター、悪いけれど頼むよ」
「えっ、俺ですか!?」
レスターは思いもよらぬセリスの頼みに困惑した。チラリ、とパティの方を見る。彼には何の根拠もなしに能天気にはしゃいでいるように見える。セリスを見る。レスターに申し訳なさそうに微笑んでいる。
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