40話 ロールプレイング 3.12
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たかもね」
そのお返しにケーラもライフルを放つ。カクリコンはその攻撃を避けるが、ケーラは間髪無く3射してきていた。それも威嚇と直撃弾を予想して。そのうちの一撃がカクリコンのガブスレイを掠めた。
「うぐっ」
カクリコンに振動が走る。そこからは距離を保ちながら互いにライフルの応酬が続いた。
先に動き出したのはケーラだった。
「埒があかない。なら斬り込むまで」
ケーラはライフルをしまい、煙幕弾をカクリコンへ浴びせた。
「うおっ!」
カクリコンはモニターに映る白煙に戸惑いを覚えた。その瞬間次に見えたのはリ・ガズィの機体で至近だった。
「もらったよ!」
ケーラはサーベルでカクリコンのガブスレイに袈裟斬りを浴びせた。カクリコンは反射的にガブスレイの体を捻ったが右腕を持っていかれた。
「なんと」
カクリコンは態勢を整えることができなかった。間髪なくケーラの攻撃が続く。今度はケーラはカクリコンのガブスレイの胴体を蹴り飛ばす。
「ぐわあ!」
カクリコンは一瞬気が飛んだ。ケーラは再びライフルを構えた。相手は動くに動けない状況と感じた。
「これでジ・エンドだ」
ケーラはライフルの引き金を引こうとしたとき、ケーラのライフルが見事に狙撃された。
「やる!3時方向か」
ケーラはそのポイントから動く。傍にいた友軍のジェガンよりライフルをすぐさま調達し、その方向へ射撃した。変形したガブスレイが反撃射してきた。その射撃にいくつかのジェガンが小破した。
「やっぱりやる!あんな距離でジェガンを」
ケーラは傍のジェガンに撤退を促した。それにジェガンのパイロットは強気で言った。
「隊長!まだできます」
その意見にケーラが一喝した。
「バカ野郎!生き残ってこその物の種だ。上官命令だ!退くんだよ」
「は・・はひ!」
小破したジェガンらはケーラと残りのジェガンらの支援で撤退できた。カクリコンもそれまでには態勢を整えることができ、支援に来たマウアーのガブスレイと合流を果たしていた。
「すまない。マウアー」
「大丈夫か。カクリコンは後方へ」
「わかった。先陣を思いっきって切り過ぎた」
「いいさ。勢いは肝心だからな」
カクリコンはお礼を言って部隊後方へと退いた。その後戦線はマウアー、そしてジェリド、エマと維持することになった。
1時間後、ロンド・ベルの艦艇のいくつかがルナツーへの接舷を許していた。理由は戦力差にあった。ルナツー方面のジェリド艦隊は再結集したロンド・ベル艦隊の2分の1にも満たなかった。
それでも阻止限界点の突破を許すまでは防衛できた。ジェリドもそれで十分だと考えていた。その想定を超えた事には対応はできない。
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