40話 ロールプレイング 3.12
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っていた。ジュドーが発するサイコフィールドの為でもあった。
ジュドーの言葉にプルツーは紅潮した。
「(ジュドー・・・)」
ジュドーが改めてジオングの操縦桿を握ったが、そこで違和感を覚えた。
「(こいつは・・・動かない)」
それはフロンタルにジオングが何等かの原因で制圧されたことをだった。操縦桿が固着していた。他のコンソールパネルを試した。するとハッチは動くようだった。
「成程な。プルツー」
「何だジュドー」
「ここから出るぞ」
ジュドーがそう言うとコックピットのハッチを開いた。その行動にプルツーが驚いた。
「何やっているんだ!」
プルツーがジュドーを怒鳴りつけた。ジュドーは首を振って「このジオングはもう動かない」と一言言った。その声をフロンタルは聞いていた。
「ジュドー君。流石の切り替えの早さ恐れ入る」
フロンタルが感嘆を漏らす。そしてジュドーとプルツーはジュドーのフィールド場を展開しながら宇宙空間へ飛び出した。フロンタルはゆっくりとその2人にライフルの銃口を向けた。
「さて、君らの利用価値は既に無くなった。後はその微かな望みだ。これを断たせてもらおう」
その時フロンタルの索敵モニターに急接近する機体を捉えた。それはジュドーの後方からだった。
「友軍か?」
フロンタルはカメラモニターでその物を捉えた。ZZだった。フロンタルはそのZZに向かってライフルを放った。するとZZは意思を持ったかの如く、回避の為に3つに分離した。その一つはフロンタルに目がけて突撃してきた。もう一つは威嚇射撃を仕掛けてきた。
「無駄なあがきを」
フロンタルはクスコとマリオンに意識で目くばせしてその分離した2機を撃墜させた。そして改めてジュドーに目を向けたときその場にジュドーは居なかった。索敵モニターを見ると急速度でこの宙域から離れる反応が見て取れた。
「上手く逃げたな。些細なきっかけを有用させるとは私も驕りがあるようだ」
フロンタルは自嘲していた。流れからジュドーらを消そうとしていた自分が急に抑えられている。
自分でも本気な部分と遊びな部分とよく分からなくなるときがあると理解していた。自分に与えられている役割、それに対しての意欲、それを見物して楽しむ自分、様々な部分で不安定だった。そんなことが総合されてジュドーを逃がしたことに対しても惜しくも感じなかった。
どれもパンドラボックスによるものだと自覚があった。ありとあらゆる何かが自分に取り込まれていた。一番の気になることが。
「(しかしながら以前抱えていた体の痛みが、不調が無くなっている)」
身軽の様な感覚、それ以上に何も感じない。何かを越えた感覚。思うと動く感覚。
パンドラボックスの作用に
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