40話 ロールプレイング 3.12
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ジェリドは対応に迫られた。あくまで阻止の為に玉砕をするか、この場を退いて落ちるルナツーをどんな形であれ見届けるか。その時シロッコの訓示を思い出した。
「オレたちが新しい世界の作り手、担い手になるんだ。どんなにカッコ悪くても生き延びる」
そう独り言を言うと、エマに通信した。
「エマ!」
呼び掛けると音声だけでエマが出た。
「何!ジェリド!今手が離せないの!」
エマは単機で複数機のジェガンと渡り合っていた。そのままジェリドは言い流した。
「全員にルナツーから撤収のサインを告げろ。進路は地球を迂回して敵と逆進方向、シロッコ艦隊へだ」
エマが辛うじて1機撃墜すると変形して急速離脱を図った。追撃するジェガンはその速度に追いつかなかった。そしてエマはオープンチャンネルでの撤退信号と並び信号弾を放った。
するとカクリコン、マウアーと気付き、ジェリド艦隊は一目散に乱れ乱れて撤退していった。その姿をラー・カイラム艦橋で見るブライトは「むやみに追う必要はない!目の前のデカブツだけに集中しろ」と告げ、全機、全艦艇を持ってルナツーを粉微塵に砕くことだけに専念した。
ジェリドはある程度離れたところで再結集を図った。すると3人と共に残軍がやってきたが、アレキサンドリア級が僅か3隻、モビルスーツに至っては14機だった。
「(何とまずい戦をしたのだ。艦隊の3分の1もない)」
後悔はしたが起きたことを取り戻すことはできない。取りあえず今できることにだけ力を注ぐことにした。
合流を果たしたジェリド残存艦隊は全機を収容し、交代要員を当番で取り決めては部隊の休息に充てた。最も食べて寝るだけだったが。
食堂内にジェリド、エマ、カクリコン、マウアーと揃っていた。ジェリドが話し始めた。
「シロッコらの戦場に辿り着くにしても半日は要する。休養に十分な時間だ」
するとエマがある映像を持ってきた。
「皆が一番知りたい情報だと思って持って来たわ」
カクリコンがほうけて質問した。
「一体なんだ?」
マウアーは呆れてカクリコンをたしなめた。
「今まで私たちは何をしていたのかしらね」
「あー!」
カクリコンは思い出したように声を上げた。ジェリドは気にせずエマに映像を回すよう告げた。
するとルナツーが映し出されていた。
「おー」
カクリコンが再び声を上げた。他の3人も見入る。いくつもの貼り付いたロンド・ベルの艦艇が見えた。阻止限界点はその物質の質量によるもので艦艇クラスではまだ重力に負けることのない距離だった。それでもリミットはあった。
映像の10分後にはロンド・ベルの艦艇らが全てルナツーより離脱した。するとルナツーは四方へ亀裂が走り割れる。その割れた1つずつに
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