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ヤンデレアイドル七変化 【ウォール】
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うーんと唸るにこは、イマイチそれがどういう形なのかピンときていない。


「習うより慣れよ。まずはやってみて感覚を掴んでみようか」
「そうね…スーパーアイドルにこにーにとってできないことは何もないんだから」
「数学は?」
「…今は関係ないでしょ。数学とにこは生きる世界が違うの。コインの裏表みたいなものね」
「つまり似た者同士ってこと?」





 直後、ごりっと頭に抉られるような痛みが走り、にこがこぶしを握ってわなわなしているのを見て、ようやく殴られたことに気づく。ふんすと鼻を鳴らしているも気持ちは既に台本に向けられていて大まかな流れを掴んでいるようだ。

「ってて…なにも殴ることは無いだろう!平気で暴力振るう女の子は嫌われるぞ。でも安心しろ。俺は君にぞっこんしてるから嫌いにならないから」
「うるさいわね、少し黙ってて」
「…あ、はい」



マジトーンだったので流石に口を紡ぐ。流石元アイドルか。元々キャラづくりに拘る子だったからこういったなにかしらの情熱があるのだろう。

「これは…難しいわね。ポイントとかある?」
「ポイント?そうだな…とりあえず実際に無かったことを捏造してあたかも、実際合った出来事として話せればいいんじゃないかな?」
「捏造、ねぇ〜」




顎に手をあてて、だけど視線は上を向いていて脳内で整理しているのだろう。

「…それじゃあやってみるわ。にこのヤンデレとくとご覧あれってね♪」


期待せず楽しみにしているよ、と口には出さず無言で頷く。すぅっと小さく息を吐いてゆっくり首を上げた彼女は、



「そういえば、今日アンタお昼ご飯食べたの?食べてないなら昨日アンタと作った(・・・・・・・)夕飯の残り物をして少し詰めてきたし、他にもチーズハンバーグとか入ってる弁当持ってきてるから食べるといいわ。アンタチーズハンバーグ大好物だし、一昨日も美味しそうににこが作ったハンバーグ食べてたもんね」
「お、おぉ......確かに捏造されててそれっぽいぞ」


滑舌良くペラペラ話す内容に、『昨日アンタと作った』とか、『一昨日も美味しそうに』だとか捏造されてて味が出ていた。僅かに目が泳いでいたが、この際そこには目を瞑り、必死になり切ろうとしている姿を素直に俺は嬉しいと思った。


「そういえばにこ達ってこういう関係になって早2年が経つんだよね。あの時はこうなると思ってもみなかったけど、よく良く考えればにこ達の前世って幼い頃から幼馴染みで、その関係が発展して恋人に、そして結婚という2人組だったのよ。だから生まれ変わったにこ達がこういう関係にならないわけが無かったんだわ。」
「お......おう?」



前世の話題になるのは妄想型の、まぁ典型的な流れと
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