113部分:弓と雷とその四
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弓と雷とその四
「面白い、その申し出受けよう」
両者はほぼ同時に馬腹を蹴った。魔剣が唸り声をあげラインハルトを横薙ぎにせんとする。ラインハルトはそれを絡め取るようにして弾き返し逆に剣を突き出した。アレスはそれを剣身で受け止めた。
数合したが勝負は一向につかない。二人の剣撃は激しさを増しその形相は修羅の様になっていた。
(やるな・・・・・・)
アレスもラインハルトも互いが尋常ならざる相手である事を認識した。打ち合いは何時しか数十合となり百を超えた。
二人の壮絶な一騎打ちが行なわれている間にも戦局は変化していた。威容を誇っていたテルシオは崩壊していき中央はイシュタルの指揮によりかろうじて戦線を保っていた。左右は斬り合いとなり解放軍がフリージ軍を圧倒していた。
「戦局は我が軍にとって有利だね」
本陣において戦局を見ているセリスは側に控えているオイフェに言った。
「はい、フリージ軍は今やイシュタル王女の指揮によってかろうじて持ち堪えている状況です。あと一押しです」
「じゃあ僕達も行こう」
「はい」
セリスは右翼、オイフェは左翼、シャナンは中央へそれぞれ向かった。その中レヴィンは僧兵部隊の方へ向かった。
セリス達の指揮により戦局はさらに解放軍の方へ傾いた。それでもなおフリージ軍はイシュタルの陣頭指揮の下懸命に戦っていた。崩壊したテルシオの将兵達に方陣を組ませ残ったテルシオを密集させ解放軍の機動力を活かした一転集中攻撃を凌いでいた。左右の魔道騎士団もラインハルトがアレスを押さえオーヴァが懸命に指揮を執り戦線を支えていた。その時だった。
「プリースト達が前線に!?」
中央の戦線に魔道師達と共にプリーストが前線に現われた時フリージの将兵達は面喰った。常識的に考えて僧侶が前線で戦う事など有り得ないからだ。
「奴等、何を考えている・・・・・・」
前線指揮官の一人パウルスが呟いた。制しつつ密集したテルシオと方陣を半月状に囲みだした。動きがプリーストとは思えぬ程速い。
「まさか・・・・・・!」
それを見たイシュタルの顔が蒼白となる。解放軍の真意を悟り愕然となった。
「すぐに前線を退けなさい!大変な事が起ころうとしています!」
叫んだ。だが遅かった。
プリースト達が一斉に魔法を放った。ウィンドやサンダーといった低位の魔法であったがフリージ軍をしたたかに撃った。
「な・・・馬鹿な・・・・・・」
他のマージファイターや下馬したマージナイト、セイジ等の魔道部隊からも同時に攻撃を受けフリージ軍は大打撃を受けた。
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