ガンダムW
1600話
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前が俺の口から出た瞬間、デュオはうげぇ、といった表情を浮かべる。
まぁ、凛には散々してやられている事を考えれば、これは当然の反応か。
いぢめっ子の本領発揮といったところなんだろう。
「本当にそんなに強いのかよ?」
「だから強いって。何回聞いても、事実はどうにもならないぞ」
このW世界で、生身のまま戦いを挑んで綾子に勝てるような相手は……まずいないだろう。
それこそ生身で五飛に勝ったトレーズ級が何人集まったところで、鎧袖一触にされるだけだ。
「どうしても信じられないようなら、実際に綾子と戦ってみたらどうだ? 優しく……かどうかは分からないが、ある程度の指導はしてくれると思うぞ?」
元々世話好きの綾子だけに、多少のアドバイスくらいはするだろう。
まぁ、最初に綾子と戦った時、そのアドバイスを聞くだけの余裕があるかどうかというのは、別の話だが。
「……なるほど」
俺の言葉に、デュオは短く呟く。
恐らく今日か明日辺りに綾子はデュオに戦いを挑まれる事になるんだろうな。
ま、デュオが強くなってくれれば、シャドウミラーとしても強化されるんだから、文句はないが。
一言だけ呟き、何かを考え込み始めたデュオをその場に残し、俺は格納庫を出ていく。
整備員も、デュオが黙ったのを見て安心したのだろう。機体の整備に取り掛かる。
……どちらかと言えば、機体の整備というよりもデスサイズの性能を調べたいという方が強いんだろうが。
背中からは、そんな整備員達の頑張る声が聞こえてくる。
「どうだった? デュオの鼻は引っ込んだ?」
格納庫から出た場所で待っていた凛が、そう尋ねてくる。
「鼻が引っ込んだというか……折ったと言うべきじゃないのか、こういう時は」
「そう? でもまぁ、これでデュオが今よりも強くなるのなら、私としても文句ないんだけどね」
書類整理をやっていて溜まったストレスをデュオで発散させよう……とか考えてるんじゃないよな?
いや、それくらいなら普通に考えそうな気がするけど。
そんな凛の隣にいる綾子に視線を向け、笑みと共に口を開く。
「五飛の次はデュオだな。部下……いや、弟子? それとも後輩か? ともあれ、頑張ってくれ」
「あたしに投げるのか?」
不満そうな綾子だったが、実際最近の俺は何だかんだと結構忙しい。
特にOZの基地に忍び込んではMSを奪うといった行為を繰り返してOZの戦力を減らしつつ、俺の資産も増やさなければならない以上、あまり時間的な余裕はない。
今のところは、OZも俺の行動に対処出来ないでいる。
だが……向こうにとっては、そうそう同じ事を何度も繰り返しやられる訳にはいかないだろう。
ただでさえ、OZは少数精鋭で数が少ないのに
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