111部分:弓と雷とその二
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信に満ちた笑みをセリスに向けた。
テルシオは為す術もなく崩されていく。崩されたテルシオの兵士達はそこに集中攻撃を受け各個撃破されていく。
「イシュタル様、テルシオが・・・・・・」
解放軍の思いもよらぬ戦法による苦戦の有様は本陣に控えるイシュタルの目にも映っていた。
「まさかこんな戦法があるなんて・・・・・・。流石に兄上を破っただけはありますね」
冷静に眼下で繰り広げられる戦闘を注視している。フリージの誇っていた必勝戦術テルシオは一つ、また一つと突き崩されている。
「左右の魔道騎士団に伝えなさい、すぐにカラコールで敵軍の側面を攻撃せよ、と。中央には私が行きます」
「はっ!」
伝令将校がサッと敬礼した。
「まだ負けたわけではありません、ここを凌げば必ず勝利を手中に収められます」
イシュタルの指示により左右に位置していた精鋭雷騎士団を中心とする魔道騎士団は一斉に馬腹を蹴り駆けだした。狙うは勢いに乗る敵の横腹である。
「よし、手筈通り行くぞ」
左翼の騎士団を率いるアレスは砂塵を高く巻き上げながら向かって来る敵を見ながら言った。そして鞘から剣を抜いた。主に呼応するかの様に魔剣が黒く輝く。
フリージ軍魔道騎士団は横二十人十列でそれぞれ同じ速度で突き進んで来る。将校の引き抜かれた軍刀が振り下ろされた。
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