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オズのアン王女
第一幕その十二

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「犬は歩きながら飲むことが出来ないから」
「そういえばそうね」
「今はいいよ」
「それじゃあ」
「うん、途中でお水飲めばいいしね」
「その時は出すわね」
 テーブル掛けからというのです。
「そうするわ」
「それでお願いね」
「そういうことでね」
 こうお話してです、そのうえでなのでした。
 ドロシーはハンバーガーと牛乳、それにフランクフルトを出しました。ですがここでドロシーはその他にあるものを出しました、それはというと。
「あれっ、これって」
「西瓜よ」
 それのスライスしたものでした。
「トト西瓜も好きだから出したのよ」
「あっ、これを食べてなんだ」
「水分を補給してね」
「そういえば西瓜って水分も多いから」
「こうした時はいいからなのよ」
「出してくれたんだ」
「スライスしてるから歩きながらでも食べられるし」
 犬のトトでもです。
「食べない方は私が持っておくから」
「そこまでしてくれるんだ」
「食べるだけじゃなくて飲むこともしっかりしないと」
 それこそというのです。
「身体に悪いから」
「だからなんだ」
「西瓜も食べましょう」
「うん、有り難う」
「一緒に食べて行きましょう」
 こうしてでした、ドロシーはすぐにテーブル掛けを収めてです。
 トトと一緒に歩きながら食べはじめました、外はまだ暗いですが。
「もう少ししたらよね」
「お日様が出るね」
「そうなるわ」
「いつもは日の出と共の出発だけれどね」
「今回はね」
 急ぐからというのです。
「もう出発してるのよ」
「そういうことだね」
「今日中にお城に着く様にしましょう」
「出来る限り急いでね」
 こうお話しながらです、ドロシーとトトはお城に向かうのでした。まだ暗いうちから出発して。
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