第一幕その十
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「川魚もよ」
「生ではなんだ」
「オズの国以外では食べないらしいわ」
「それはどうしてなのかな」
「ご両親に止められてるらしくて」
川魚を生で食べることをです。
「それでらしいわ」
「あたるからかな」
「外の世界ではね」
「そうそう、外の世界では食べるものはね」
「変なものを食べたらあたるから」
「食中毒とかになって」
「それでらしいわ」
恵梨香のご両親は恵梨香が川魚を生で食べることを止めているのです。
「危ないから」
「オズの国ではそうしたことはないけれどね」
「鯉を食べてもね」
「別に何もないから」
「そうそう」
ドロシーはトトに言いました。
「別にね」
「だから普通に食べられるけれど」
「川魚も生で」
「鯉でも何でもね」
「オズの国はこのこともいいわね」
「うん、何でも生で食べられる」
「そのことがね」
ドロシーは今はツナサンドを食べています、恵梨香が大好きなそれを。
「またね」
「いいところだね」
「トトもそうよね」
「お刺身は美味しいよね」
「お寿司もね」
「最初生で食べるのってびっくりしたけれど」
「これがね」
実にというのです。
「美味しくて」
「いいんだよね」
「じゃあ皆と合流したら」
「お刺身食べる?」
「お寿司かどちらかをね」
「いいね、皆と合流するのは明日かな」
「そうなると思うわ、ただ大尉はね」
この人はといいますと。
「あの人は夜休む必要がないから」
「木樵さんやかかしさんと同じ様な身体だからね」
勿論何かを飲んだり食べたりする必要もありません。
「どんどん歩いていけるから」
「お城までの距離も近いし」
「もう着いてるかな」
「そうかも知れないわね」
ドロシーはトトに考えるお顔でお話しました。
「あの人は」
「ううん、僕達も急いだ方がいいかな」
「勿論今日はもう寝てね」
「身体も奇麗にしたしね」
近くの川で身体を洗ったばかりです。
「だからね」
「食べ終わったら歯を磨いて寝るわ」
「そして日の出と共に」
「出発よ、ただ急ぐのなら」
そう考えるならというのです。
「歩きながら食べた方がいいかしら」
「そうする?」
「何か軽いものを食べながらね」
「じゃあ何がいいかな」
朝に食べるものはと言うトトでした。
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