暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
OVA
〜暗躍と進撃の円舞〜
天然は迷子で、迷子は天然で
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に、噛みつくように、画面を観ていた少女の一言とともに、断絶した。
オープンドアの向こうで、昼下がり――現実世界ではもう夜だが――の大通りを行き交う雑踏の声が響いてくる。
その粗野なさえずりは、誰も声を発しない酒場の中で空虚に反響し、消える。
だが、人がいないという訳ではない。
むしろ、人がいて、動いて、喋っているにもかかわらず、
音
(
・
)
だ
(
・
)
け
(
・
)
が
(
・
)
出
(
・
)
て
(
・
)
い
(
・
)
な
(
・
)
い
(
・
)
のだ。
一見すると、パントマイムのような滑稽さを見る者に与える。だが次の瞬間、彼らの表情から匂う《日常》に顔を引き攣らせることになるだろう。
音のないその異様な空間の中、一人の少女は一心不乱に見つめていた大画面ウインドウから目を離した。次いで、雪よりも白く、絹よりも滑らかな長髪を翻し、踵を返す。
金と銀、黄金と白銀。
異なる色彩を持つ
金銀妖瞳
(
ヘテロクロミア
)
が、それこそ猫のように細められる。
宿る光は剣呑。
彼女の普段を知る者から見れば信じられないような、邪悪な表情を浮かべ、少女は軋るような声で桜色の唇の合間から言葉を放った。
「あの野郎……」
どういうつもりだ?
そう呟いた後、弾かれるように少女は駆けだす。
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