第一幕その八
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その五人についてです、ドロシーはまた言いました。
「一人一人もいいけれど」
「五人揃うとね」
「尚更いいのよね」
「凄い力を出すんだよね」
「一人より五人」
「そうした子達だね」
「生まれた国は違うけれど」
ドロシーはこのことについても言うのでした。
「仲がよくてね」
「上手い具合に動いてるね」
「そうなのよね」
「いい五人だよね」
トトも五人が好きです、それで親しみを込めてドロシーに言います。
「本当に」
「そうよね」
「さて、その五人と一緒にね」
「いざウーガブーの国ね」
「アン王女と会うのも久し振りだし」
「楽しみね」
「彼女に会うのもね」
親しい友人の一人である彼女とも、というのです。ドロシーとトトはお互いにお喋りをしながら一緒に黄色い煉瓦の道を進んでいきます。
そして大尉もです、オークから手紙を受け取って言うのでした。
「よし、すぐにね」
「はい、木樵さんのお城まで」
「まずはそこに行かせてもらうよ」
自分のお家であるブリキの基地の中でオークに答えます。
「そうさせてもらうよ」
「お願いしますね」
「うん、そういえばね」
「そういえば?」
「いや、あの噂の五人の子供達も一緒だよね」
「はい、今回の冒険は」
「ドロシー王女との冒険も久し振りだし」
それにというのです。
「あの子達との冒険ははじめて」
「だからですね」
「楽しみだね、それに」
さらに言う大尉でした。
「トトもいるよね」
「ドロシー王女が来られますから」
「そうだよね、ドロシー王女といえばね」
「トトもですから」
何しろドロシーがカンサスにいた時からのお友達だからです。その絆はとても強く深いものがあります。オズの国においても。
「そうなりますね」
「じゃあトトともね」
「一緒にですね」
「行かせてもらうよ」
「それじゃあ」
「うん、是非ね」
こう笑顔で応えてでした、大尉も出発します。ですがドロシー達も大尉もその日のうちにお城には着けませんでした。
それで今は休んで晩御飯を食べていますが。
サンドイッチを食べているドロシーにです、トトはドッグフードを食べながら聞きました。
「サンドイッチだけでいいの?」
「今晩は」
「うん、それと野菜ジュースだけで」
「サンドイッチだけでもね」
ドロシーはトトに答えました。
「色々な種類を出したから」
「いいんだ」
「ハムサンドに卵サンドに野菜サンドにね」
飲んでいるのは果汁百パーセントのフルーツジュースです、林檎やオレンジや葡萄のミックスジュースです。
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