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暁ラブライブ!アンソロジー〜ご注文は愛の重たい女の子ですか?〜
雛鳥のヤンデレほど困ったものはない 【ありのままのぎーの】
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俺は今、唖然としていた。
どうしてこうなったのか、思い返してもわからなかった。いや、わかるはずがなかった。というか現在進行形で俺の頭は混乱していた。
俺の右手には、ぎゅ〜っと抱きついている女の子。そして、自分のほっぺをすりすり俺の手に擦り付けている。「えへへ〜…大好き〜?」とか言っちゃってる。
このようなシチュエーション、一般の男子にとっては至福のようなシチュエーションなのだろう。けれど、俺にとっては迷惑でしかなかった。
なぜならーーー
「えへへ〜?やっと捕まえたぁ?昔引越しした時は悲しかったんだよぉ?」
この子、ありもしないことを先程から連呼しているからである。
「だ、誰か…助けてくれぇ〜」
どうしてこうなってしまったのか、時は30分前に遡るーーー
「…ん?」
それはそれは、大学の帰り道であった。
俺はふぁ〜…と欠伸をしながら帰路についていた。いつも通り、友達と分かれて一人で帰っていく帰り道に、とある出会いがあった。
目の前から、服が飛んできたのだ。
「な、なんだぶえふっ!?」
見事なくらいに顔に服が直撃して、俺はマンガのように倒れ込む。色々突っ込みたいことはあるのだが、まずこの状況自体が俺のキャパを超えていてしまった。
ただ、飛んできたのが下着とかじゃないのが唯一の救いだった。下着とかだったら嬉しかったじゃなくて変にでっち上げられることがないだけマシだろう。おい、本音出たとか思ってんじゃないだろうな?
「あ〜!ごめんなさ〜い!」
だが、そのような思考は次に聞こえてきた甘い声によって完全に停止してしまった。脳が蕩けそうなほど可愛らしい声に一瞬ドキッとしてしまったのは内緒だよ?
服を除けて声がした方を見てみると、こちらに走ってくる。ゆっさゆっさ揺れている胸をガン視してしまうがそんなのがバレたらそれこそ俺の性癖がバレてしまうってなもんだ。その部位から目をそらして顔を見た。
何と言っても特徴的なのはその髪の毛だった。トサカのような髪の毛が髪の毛をくくっている部分から生えているように伸びているのがこのこのトレードマークなのだろう。
制服は、音ノ木坂学院の服装であったのは見たら歴然としていた。
さて、ここまでならこのこの服ということで返すだけで済んだのだが、そうは問屋が卸さなかった。
「…あれ?あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
「…ん?どったの?」
「覚えてないの!?ことりだよ!南ことり!以前一緒に遊んだりしたじゃん!うわぁ〜懐かしいなぁ〜?」
その子の名前は『南ことり』と言うらしい。その子は目をキラキラ輝かせて
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