暁 〜小説投稿サイト〜
ファイアーエムブレム聖戦の系譜 〜幾多の星達〜
109部分:鏡を持つ少女その四
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話

「ほう、何じゃ」
「若い娘が手に入りました。如何致します?」
 ヒルダはその紅い唇を歪めて笑った。
「そうじゃのう、針の鉄籠に入れ血を絞り取りその血の風呂に入るとするか」
「それは素晴らしい。さぞかし気分がよろしいでしょう」
 二人は邪悪な笑い声をあげながら礼拝を終え部屋を後にした。暫くしてイシュトーとサラ達が暗黒竜の像の裏から出て来た。
「援軍を頼むどころではないな。恐ろしい事がこの地で行なわれている」
 イシュトーが二人が去った扉を見ながら言った。その顔は蒼白になっている。
「これからどう為されます?やはりレンスターのお父上を助けに行かれるのですか?」
 サラの言葉に暫く思案していたが意を決し顔を上げた。
「いや、暗黒教団を跋扈させるわけにはいかない。教団と関係がある以上帝国も倒さなくてはならない。私は今からこの大陸の為帝国と戦う」
 毅然として言った。
「それではセリス公子の下へ?」
「それも良いが私はシレジアへ行こうと思う。かの地における反乱の指導者には魔法に長けた者はいない。私の力は必要とされる筈だ」
 サラはそれを聞くとニコリと笑った。
「それでは私もご一緒に。王子だけでは中々信じてもらえないでしょうから」
 その通りだった。彼はフリージの王族なのだから。
「その前にメルゲンへ寄ってくれないか。私の部下が残っているんだ」
「はい」
 サラはそれに答えた。
 一行は緑の光に包まれ礼拝堂から消えた。暫く後シレジアの反乱軍はさらに勢力を増していった。その中にイシュトーとサラの姿もあった。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ