貝木のオッサンを助ける羽目になった
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「ああ、再起不能よ、一発だけじゃなくって、バットで何回も耕されたから、もうダメなんだけど、脳幹が壊れてなかったみたいで、今のところ虫の息」
危篤状態で余り永くないらしい。
「犯人は分かりましたか? うちにも容疑者が一人、二人、三人」
火憐ちゃんニジュウマルのデンデン虫、いいトケイ持ってるし、追い切りでもトップだ。
月火ちゃん複勝で買っておくかな? でも凶器使ってるのはおかしい、月火ちゃんなら燃やす。でも犯人じゃない振りをするのに、わざと凶器を使った可能性が高い。
僕も容疑者だな、気絶したらポチっていた、な〜んて事もあるから、気を失ったか寝ている間に撲殺したに違いない。
「う〜ん、蛇関連で呪い返し受けた子だと思うけど、まあじき捕まるでしょう、私からチクるとお金取るから」
怨恨の線で、僕達の容疑は晴れたようだが、あのオッサンが「下手打つ」のは意外だ。
「そ〜ですか、僕らじゃなかったんですね、てっきり火憐ちゃんだとばっかり」
「なんでアタシなんだよ、兄ちゃん?」
「ホラ、あの時の、蜂の怪異で発熱させたオッサンだから、てっきり」
「殺ってないよっ」
少女探偵団が足跡を追って、オッサンが撫子ちゃんを「どないかした後」で撲殺したんじゃないかと思ったが違うようだ。でも見た瞬間にあの世に送りそうだ。
「それで、治療のコースとしては色々ありまして、まず忍が噛む、2番め、僕が血を吸う、3番め、月火ちゃんが血を飲ませる、四番目、血を飲ませてから吸うのか、吸ってから飲ませるのがありますけど、どれにしましょう?」
男、それもオッサンの血を吸うのは吐き気がするが、妹の命も掛かってるので仕方ない。
反吐が出ても吸うけど、吐いたら顔に掛けてやる。
「そうねえ、バンパイアに噛まれると、治療不能なんだけど、フェニックスの血を飲んでも、治療法があるのよ」
「はあ」
生きている間に月火ちゃんの血を飲ませて、死体か死にかけから回復して、干からびる前に薬でも飲ませると、普通の人間に戻れるらしい。
「でも、こっちのお姉ちゃんはもう手遅れだからね、一回死んじゃうと死体に戻るだけ」
「そうなんですか」
脳みそが出て脳幹まで潰れて、呼吸も心拍も止まると、もう治しても手遅れらしい。
一緒に行っていて、車に轢かれて殴られるのは僕がよかった。
耳を塞がなくても、やっぱりこの手の都合が悪い会話は全部、火憐ちゃんには聞こえないようだ。
「貝木く〜ん、阿良々木ファミリー来てくれたわよ〜」
集中治療室とか、普通面会謝絶じゃないんだろうか? 平気で入って話しかけてるけど、それだけで死にそうな感じで、物凄いチューブと点滴と酸素が繋がってる。
火憐ちゃんも、ここまでの病人に追い打ちをかけるつもりは無いようだ。それに顔が別人だから同一人物とは思えな
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