44珍走団
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兵器さんは、悪魔の羽を広げて軌道を修正しながら、レディース総長にライダーキックを敢行した。
「ぐへえっ!!」
栞のキックは総長の顎と首辺りに炸裂し、本物のショッカーの怪人でも爆発するぐらいのダメージを与えた。
常人なら即タヒ物のダメージだったが、栞を殺人犯にする訳には行かないので、また天使の人形が頭蓋底骨折とか頚椎断裂、顎粉砕骨折の修復をして、サービスとしてひん曲がった親知らずだけは戻さず口の中に残した。
「げふっ」
折れた親知らずを吐き出して立ち上がろうとしたレディース総長だが、脳への振動は軽減されておらず、三半規管もイカれたままだったので、立ち上がれずに倒れた。
ここに昼の世界でもレデース総長の座が入れ替わり、栞さえ望めば、この地域の不良女どもは全員栞に付き従う事になる。
さらに祐一を拘束していた遣り手の男達も、手も使わずに数メートル上に放り投げて、回転させながら地面に叩き付けると、明らかに人類じゃない最終兵器さんが、レディース総長を引きずり起こして、魔物の腕力で掴みかかり、ガンを付け返した。
「全員ぶっ殺す」
栞が真っ黒な歯車を出し、人間の腰の高さで水平に投げる構えを取ると、気合と根性が入りまくったお姉さんにも、「これを投げられると、自分も、後ろの車も、バイクも人間も、全部真っ二つにされて火の海になる」のが動物的な本能で分かった。
「ヤレるもんならやってみやがれっ、こちとら命が惜しくてイモ引いたら、生きて行けねえんだよっ!」
そこで悪魔の笑顔で投擲しようとする栞を舞が止めた。
『いいの、こいつは私が殺る』
「お姉さま」
『祐一を殴った? 私の大切な弟を?』
「あっ、姐さんっ、熱っ!」
総長の髪の毛や服が舞の怒りで発火し始め、延焼するので栞も手を離すと立っていられずその場で倒れ、ボサボサの金髪がチリチリのパーマに変貌し始め、真っ白の特攻服も燃え始めた。
「ああああっ!」
『舞、それぐらいにしてあげましょう』
佐祐理も校庭に降りて来て舞の発火能力を止めた。
祐一も他の女達に保護されて命の危機を脱したが、今回も一人、納得出来ない女がいた。
『ザストデケリサ、マフテラコスミ! お前は一生、病院の隅で震えて泣いていろ!』
大きい方をお済ませになられたプレデターさんが、ゆうくんを殴ってお好み焼きを焼かせた女に制裁を加え、一生何かの幻覚に怯えたまま、壁を背にして頭を抱えて震えるだけの生物に変えてやった。
「ヒイイッ!」
その頃には佐祐理、名雪、真琴(偽)、月宮一行など、火力や幻惑能力も高いメンバーが全員揃い、相手が車でも不良総掛かりでも勝てそうな面子になった。
『皆さんどうしたんですか〜? うちの一弥が何かしましたか〜?』
佐祐理が心の声で命じると同時に、固有結界「ゴージャスさゆりん」が発
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