44珍走団
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気が短いヤンキーのお姉さんが、物理的に無理な五秒で出て来いと命令すると、いつの間にか帰って来ていた北川他数名の男達と、他のクラスからも大喜びでダッシュで駆け付けた数十人の男達が、これ幸いとギニーピッグさんの両腕と脚を抱え、教室から出て階段を駆け下り、泣いている祐一クンを神輿のように担いで校庭に引きずり出した。
「やめてよう、やめたげてよう」
「「「「「「「「「「こいつが相沢です、始末をお願いしますっ」」」」」」」」」」
満面の笑顔で祐一を差し出して土の上に叩き付け、学校の生徒たちを窮地から救ったヒーロー達。
北川を始めとする非公式団体、仮称「相沢祐一をボコる会」のメンバーは、腐れホストでヤリチンのジゴロで外道のクズ野郎を無償で処刑して貰えて、ついでに正義の鉄槌を下してくれる、オニイサン、オネエサンに感謝した。
「おう、オマエがアイザワユウイチか?」
「エ? ハイ」
気合入りまくりの鬼ぞり、リーゼントやアイパーで特攻服を着た男達に、無理矢理立たされた祐一。
そこに完全にキレた目付きで目を全開で見開いて、片目の下だけに力を入れて半分閉じて、歯を食い縛ったまま顔も歪めて首も傾げ、教科書通りのガン付けをして下さるヤンキーのお姉さんに、胸ぐらを掴まれて本当にオシッコをちびるオットセイ君。
「チョット噂で聞いたんだがよう(北川発)、川澄の姐さんに手を出しやがったのはオマエか?」
「エ?」
軽〜くボディに気合と腰の入ったパンチを頂き、朝に食べた佐祐理お姉ちゃんが持ち込んだパンや食材と、美汐ちゃんの手料理を校庭に出して、お好み焼きと、もんじゃ焼きを2,3枚焼く祐一クン。
「ゲフッ、ゴフッ」
「俺らの憧れの姐さんに手を出して、孕ませちまったのはオマエかって聞いてんだよっ、このクソがっ!」
『…校庭』
祐一の横に舞も現れた。もちろん徒歩や走って来た形跡など無い。
『私の弟に何か用?』
「へっ、姐さんの弟? 舎弟ってことですかい?」
『私と祐一のお父さんは同じ人、血が繋がった姉弟』
「ええっ?」
その状況を、まだ二階の窓から見ていた佐祐理。
『ラリックマ、ラリックマ、ダレパンダ、ゲロゲロゲロッピ、キチーチャン……』
一天にわかにかき曇り、真っ黒な雲から何故か祐一と舞とパトカー以外の全員に軽い落雷があり、(相沢祐一をボコる会も含む)騒がしい音響機器や、エンジンの点火装置なども停止して、騒がしかった学校周辺は人間のうめき声だけになった。
「やめてーー!美坂さんっ!」
さらに四階の一年のフロアでは、窓から身を乗り出して飛び降りようとしている人物がいて、教師が悲鳴を上げて呼び止めようとしていた。
「祐一さんをっ、放せーーーーッ!」
「「「「「「「キャーーーーッ!」」」」」」」
四階の窓から飛び降りた最終
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