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KANON 終わらない悪夢
44珍走団
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「本署より移動205、直ちに撤収せよ、丸対は内閣府預かり、管轄は公安、越権行為を停止し直ちに撤収せよ…」
 本署からの想像を絶する照会結果に青ざめ、即座に席を蹴って立ち上がる警官達。
「学校の皆さん、この子はどうも、私達の管轄では無かったようです、お手数をお掛けしますが、ご相談は公安委員会か「自衛隊」にお願いします。それでは失礼します」
 早足で駆けて逃げていく警官隊とパトカー、栞はゴジラ、ガメラと同じ扱いで、問題が起こった場合はSATではなく自衛隊が治安出動する。
「あのっ、ちょっと待って下さい」
 教員の引き止めも虚しく、本日の珍走団や暴走族の騒乱自体が無かったことにされ、「子供たちの卒業ごっこ」扱いになってパトカーも撤収して行った。
 卒業ごっこを終えて出て行った者以外でも、校外でエンジン始動できず、JAF待ちの不良どもがいたが、警察に通報があっても一切対応しなくなった。

「美坂君、私達も君の体の具合を気に掛けて、色々と配慮して来たつもりだ。今は君のお姉さんにも同じ配慮をしている、なのにこの事態はあまりにも非礼では無いかね?」
 まともな対応ができた教頭だが、栞の極悪化、さらに川澄舞の持ち込んだ騒乱を受け継ぎ、レデース総長の座や暴力集団の長としての権限を受領した不良娘の態度は腹に据えかね激怒した。
「私も急すぎて驚いてる所ですけど、舞お姉様の言い付けですから逆らえません。それに秋子さんや天使くんにも教えて貰いましたけど、百人斬りとか言うのは、舞お姉様の「魔物」「使い魔が憑いた子」が夜中に出歩いて、誘拐される所を返り討ちにして「命を集めていた」そうです。姉とか「天野」さんとか「倉田」佐祐理お姉様も関わっていたみたいですね」
 この地域では気軽に使ってはいけないNGワードがガンガン積み上がり、警官達が逃げ出したのも当然の行為だと思い知らされる教頭達。
「昨日の夜は「月宮神社の四人」が「名誉殺人」で処理される所を、「天使クン」と「一弥くん」のお願いで助けてると、「月宮の里」の「術者」とか「兵隊」、「893」も倒してると200人超えたみたいですね」
 聞いてはいけない案件だったのを知り、後悔する教職員達。これを聞かされた当事者なのが判明すると、公安から目を付けられ、妖狐の各家からも監視されるか消される人生になる。
「それに、夜遊びしてる子とか援交してる子も、この制服着てたら893に連れて行かれないで済むからわざわざ買って来て、偽造でもこの学校の生徒手帳持ってたら、レイプも恐喝もされずに済んで、ホストクラブに呼び込まれて借金返すのに売られたりもしないで済むそうです。これ全部、舞お姉様の実績ですよね? 私の代で全部手放してもいいんですか?」
「「「「ぐっ」」」」
 確かに舞が引退卒業して、栞が権限を手放した時点でこの学校にも
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