44珍走団
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いろ!』
「うっ、うわああああっ!」
ゆうくんまで退学させそうになった校長は、美汐プレデターさんの術に掛かり、レディース総長と同じ幻覚を見て、残りの人生を病院の隅で送ることになった。
「美汐……」
一応プレデターさんを目視できる「ゆうくん」は、相手の術の強さと、誰に対してでも平然と行使するのを見せられて恐怖した。
『次は誰?』
教師一同は、壁一枚挟んだ背後に、月宮教団の第一の信徒で愛娘、戦闘用の紙の化け物、舞の左手と同じ発火能力がある拳法家、ゆうくんを王子様と敬う女騎士なども待機して、次の生け贄が言葉を発するのを待っているのを察し、誰も口を開かなかった。
生徒指導室2 栞、警官、教頭などが参加中。
「美坂栞さんでしたね。その上着、特服と言うそうですが、その意味はお分かりですか?」
「え? 舞お姉さまからの頂き物ですから、姉妹のロザリオと同じです。これを着ていたら、お姉さまに後ろから抱っこされてるみたいで幸せです」
警官から事情聴取を受けている栞は、管轄が国家公安委員会に移転しそうな少女にも優しく問いかけた警官の配慮にも気付かず、舞お姉様からのプレゼントでトリップしていたので話が通じていなかった。
「いけませんよ、それは犯罪者の証、不良達の元締め、頭だという証拠です、そんな物に袖を通してはいけません、本官には貴方がそんな悪い子には見えません」
舞サイズなので大きめで、袖も長く、丈も長いので自分で踏んでしまいそうな特服に包まれ、お姉様の愛に包まれているような気もして、背中の「北海道統一総長参上! 初代! 川澄舞!」の刺繍の下に「二代目! 美坂栞!」と入るのも悪くないと思い始めていた。
「え? でもおまわりさんも、私がレディースの総長締めたの見ましたよね? 百人切りだか二百人殺しとかも聞きましたよね、あれも本当です」
現在警察署で行われている朝礼では、早速栞が議題に上がり、「オカッパ頭の化け物」「メリケンサックの栞」として紹介され、管轄は国家公安委員会と内閣府、個人情報の取り扱いは内閣調査室預かりになったと公表され、地元ナンバーワンの要注意人物として、舞と並んで紹介されていた。
「そんな… てっきりあの場だけの冗談だとばかり……」
「無線で警察署に聞いてみればいいんですよ」
まだ早朝で闇堕ちしていない栞は、夜間とはまるで別人で、血に飢えた狼から、可愛い子犬程度に戻っていたが、夜にはラグナロックで革命を起こし、ギンヌンガガップに大政奉還させようとする、反社会的な夜の女王の二代目は、警官の質問に笑顔で答えた。
「え〜、移動205より本署、117発生後、334でミサカシオリという少女を保護。アトメンでサガマセfdsjkhsぐほふぉえgjs;……」
何か意味不明な警察用語で無線連絡し、本署からの照会を待つ警官たち
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