42舞の全身集合
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出る危険も無くなり、天使の人形まで祐一の中で眠っているので、また佐祐理の警護のために同行する舞。
「ゆうくん学校行くの? じゃあ私も行く」
栞以上の危険人物も学校に行くと言い出した、それも自分の教室に行く気など欠片もなく、ゆうくんと同席して授業を受ける気マンマンの魔物が。
「真琴もいらっしゃい」
「「え?」」
中卒の知識も無さそうな純血の妖狐に、高校の授業を受けさせるつもりの美汐。余っている香里の制服を着させて、何か強力な術を使って自分の身代わりとして二年の教室に置き、ノートでも取らせるらしい。
「そちらの皆さんはどうしますか?」
リビングのソファーで細々と朝食を食べていた月宮一行にも声をかける秋子だが、まだ安全が確保されず、外に出ればタヒぬ可能性が高いメンバーは躊躇した。
「あ、アタシは行きます、旦那様の警護と、自分の部屋もどうなったか見ておきたいですし」
使い捨てできる体を持っている座古は即答できたが、他の三名は月宮の里の刺客の恐怖は忘れていなかったので、答えを出しかねた。
「どうする? まだ匿ってもらう? それとも」
「体の改良が終わるまでは、出歩かない方が良いとは思いますが、主殿が出られるなら、従者が出ない訳には参りません」
「私も、王子様と一緒がいい」
月宮一行も通学する事にして、制服を取りに帰ろうとした。
「じゃあ一旦、舞の魔物、精霊さん達を返して下さい。ビデオも撮りますか?」
「あ、ハイ、お願いします」
弱そうなメンバーが全員始末されるか、誘拐されるのを恐れて、昨晩性的にも満足した舞の精霊を回収するつもりの佐祐理。両足の傷も治し、全身を治療して、精霊を集めると純血の妖狐と同じになれるのかも試すつもりでいた。
「舞、ここに座って」
昨日と同じようにビデオが設置され、カメラを前にしてソファーに座り、爺やも見ている前で精霊の返還が行われた。
「じゃあ私から。余り強くなれた実感は無いんですけど、お返ししますね」
月宮真琴から舞に、通路を作るだけの軽い口付けをすると、また異変が起こった。
「…ヤッタネ、ミャハッ!」
普段の暗い話し方ではなく、頭の天辺から突き抜けるような声を出した舞。それは昼間の明るい梨花ちゃまのような「ニパー」な声をしていた。
「…あ、足がっ」
十年の時を超えて、ようやく本体に戻った左足は、舞の傷を修復し、自傷の跡を消して行った。
「ああっ! やっと戻れたっ、えっと、十年ぶり? ラッキー!」
やたら明るい声で喜びのダンスまで披露する舞? 残念なことに、人格は統合されるのでは無く、日替わり、時間ごとに交代で現れるという面白おかしい展開にされてしまい、「授業ごとに別のママの人格にコロコロと切り替わる、きさらぎママ」とか「まほらばのヒロインみたいに五重人格で、ヤ
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