42舞の全身集合
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「は?」
母親である秋子の新しい男という意味なのか、舞や真琴と同じで、父親がいなかった引け目をどこかに感じていて、自分の身近な男性を「お父さん」にしてしまう「神父の恋人」と呼ばれる人種なのか、名雪まで祐一をお父さん呼ばわりし始めた。
「他の皆さんも呼び方が変わってますね、まさか学校でもそう呼ぶつもりですか?」
現在、「お父さん」と呼んでいるのが舞と名雪と月宮真琴、「旦那様」が佐祐理と座古、「お兄ちゃん」の真琴、「王子様」の緒路院、「貴方」の秋子、「ゆうくん」の美汐、「主殿」の月人、という編成になり、校内で呼ばれれば吊し上げを食らって命を失う可能性も十分にあった。
「「「「「何かおかしいですか?」」」」」
「「「「別に変じゃないでしょ?」」」」
レイプ目に変わっている人物は、自分の行動や発言にも異常を感じていないらしく、ニヤニヤヘラヘラしていた。
「それでは私からの『提案』ですが、人前では『当り障りのない呼び方』でお願いしますね」
「「「「「「「はい……」」」」」」」
数人に秋子の命令が届いたが、相変わらず舞には通じず、美汐にも効かなかった。
それから制服に着替えても、筆記用具やノートが無いのに気付き、気軽にゲートを開いて家に帰ろうとする舞。
『私の家』
「え? それ、回復したんだ」
一晩眠って、マロールやティルトウェイトの呪文の回数も上限まで回復した舞。
「祐一、ちょっと来なさい」
ツンデレの姉に引かれ、転移技で舞の家に引き込まれる祐一、この移動にも慣れたのか佐祐理も付いてきた。
「お母さん、ただいま。この子ね、昔よく話してた子、今年同じクラスになって、子供の頃いっしょに遊んでたのがわかったの。祐一って言ってね、私の弟だったのよ」
「え?」
舞が転移して帰ってくるのはいつもの事だったが、衝撃の展開を急には受け止められない舞の母。娘が発音する前の…も無いのと、表情が別人のようなので戸惑う。
「あ、おじゃまします」
「朝早くからお邪魔します〜」
「まあ、いらっしゃい。でも舞が佐祐理さん以外連れて来るなんて初めてねぇ」
(何だかあの人と… 舞のお父さんそっくり)
「ねえ舞… 昔、お父さんの話をしてあげたでしょ」
「うん」
「この人ね、雰囲気も声も、舞のお父さんそっくりなのよ」
祐一も「自分はその息子です」と考えそうになったが、心の声で聞こえてしまうといけないので、極力思考を抑えた。
『ねえ、お母さん』
「え?」
その話を聞いたせいか、明らかに口調が変わった舞。母の心の声は舞にも届き、父親の行方を知らせた。
『私達のお父さんはまだ生きてるの、お母さんと別れてから祐一が産まれた。お父さんは今、水瀬秋子って人と、お父さんの今の奥さんが隠してる』
「ええっ?」
妖狐に命を救われた
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