暁 〜小説投稿サイト〜
KANON 終わらない悪夢
39座古
[10/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
乙女が血を流しながら泣いて縋り、何度か失神するまで絶対に離そうとしなかった。
 私達の指導的立場であり、血筋的にも術者の能力としても上位だった同僚は、恥も何もかもかなぐり捨てて快楽に身を委ねて、自分の体全部が妖狐の生殖器に変えられたのを歓んで、今まで猥談にすら参加しなかった潔癖な少女が、卑猥な言葉を何度も叫んで自分の新しい立場と体の構造を主張してから失神した。

 三人を起こしてみて質問したが、相沢様を「ご主人様」「王子様」「お父さん」などと呼んで、自分の新しい主人に対しての敬称を各人で作っていた。
 私の場合、こんな男女を「嫁」と呼んでくれたのに感激して泣いたので、これからは「旦那様」と呼びたい、許可されると嬉しい。
 多分私同様、他の三人も家や宗教、家族や恩人に対する忠誠など完全に失い、生殖器になった自分を満たしてくれる主人に対してだけ忠誠を誓い、奉仕するだけの生き物になっていると思われる。

 元々強力だった術者や、川澄舞の使い魔によって体を強化された、倉田佐祐理、天野美汐などは、私達よりはまともな扱いを受けたようだが、それでも同等の快楽を与えられた様子で、動物のように鳴かされ、あらぬ事を叫びながら、失神するまで悲鳴を聞かされた。
 川澄舞も、なまじ耐久力があった分、人語ですら無い悲鳴を上げて何度も絶頂に導かれ、起こしても起きなかった。
 自発呼吸はしていたが、舌が喉に落ち込んで窒息しそうになるようで、あの綺麗な顔が全く別人にされて舌を垂れ流して死んだように眠っていた。
 純血の妖狐である秋子様も、力の差なのか妖狐の交接の仕方なのか、体中に妖力や精霊を詰め込まれ、同僚と同じようにされて、私のような一般人が寝床に行って起こしても起きずに眠っていた。元は野生動物としては有り得ない状況と思われる。
 私が気を失った後、名雪様と沢渡真琴様に何が起こったかは憶測でしか無いが、あの名雪もカエルの人形の隣で、裏返ったカエルになって舌が喉に落ち込み、イビキをかいて気絶して起こしても起きなかった。真琴様も寝言で「許して、許して」を繰り返して泣き、起こしても「もうできない」と言って脚を抱えて丸まってしまった。

 今後全員から、月宮の里にも、教団への報告も途絶えるか、曖昧なものになる予定だ。私達は相沢様の下僕なのだから、他の団体には忠誠は誓えない。
 だが許して欲しい、教主様にも祖母にも、妖狐と結ばれるのが何を意味するか教わったから、その結果がどうなるかも知っていたはずだ。
 妹を救いたい願望もあり、この快楽と長い人生を妹にも分けてやりたいと思っていたが、自分に与えられる快楽が減るのなら、妹が助からなくてもいいと思える自分がいる、これが正直な感想だ。
 麻薬中毒になった者は、大切な子供や親を殺せば麻薬をやると言われれば、簡単に家族を殺せると
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ