ガンダムW
1598話
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もし屋敷にそのまま金目の物を残しておけば、それは当然燃やしつくされる。そうなるよりは、まだ俺達が有効利用した方がいいだろ?」
「いや、その理屈は分かるけどよ」
「実際、デルマイユの屋敷から盗み出した家財道具は、この客室を改造する際に有効利用するつもりだし」
「……マジか?」
「ああ」
そうデュオに返事をしつつ、何気にこの場所にはあまり似合わないのかもしれないというようにも感じてしまう。
確かにデルマイユから盗み出した家具はどれもこれも高級品で趣味のいい物だ。
だが、そんな趣味の物がMS輸送機の客室に合うかどうかと言われれば……うん、正直どうなんだろうな。
それでも試してみて、駄目ならまた空間倉庫に戻せばいいだけか。
「もう少しすれば俺が預けておいた奴がデルマイユの屋敷から盗み出した家具をルクセンブルク基地に運び込んでくれる筈だから、それをここに運ぶ時は手伝って貰うぞ」
「うげ、マジかよ」
嫌そうな表情を浮かべるデュオだが、元々デュオは力に自信があるという訳でもない。
いや、普通の人間として考えれば十分に高い能力を持っているのは間違いないのだが。
それでもシャドウミラーとして考えれば……どうなんだろうな。
五飛辺りとは結構互角な身体能力を持ってそうな気がするけど。
「ああ、そう言えばもう一人のガンダムのパイロットってのは、どういう奴なんだ? 他の奴とはニューエドワーズ基地で話したから、大体の性格は分かってるんだけどよ」
「五飛か? ……あー、そうだな。デュオとはあまり性格が合わないだろうな。生真面目だし」
「うわぁ……ガンダムのパイロットって、何でこうも生真面目な奴ばかりなんだろうな」
その言葉に、サリィが少しだけ興味深そうな様子を見せるが、情報を集めるという意味では当然だろう。
にしても、生真面目か。
ヒイロは言うまでもなく生粋の兵士、あるいはテロリスト。
トロワは元傭兵、カトルは優等生。そして五飛は言うまでもないだろう。
……うん、そう考えればデュオが言ってるのは決して間違っている訳じゃないな。
寧ろ、ガンダムのパイロットの中ではデュオのような性格の方が異端なんだろう。
「ま、五飛と同じシャドウミラー所属なんだ。嫌でも会う事になるだろ。……性格が合う合わないは全く別の話だけど」
「う゛っ!」
俺の言葉に、デュオは胸を撃たれたかのような振りをしながら、椅子の背もたれへと体重を預ける。
どうやら、今のが致命傷だったと芝居で現しているのだろう。
「五飛はそんなに悪い子じゃないから、安心してもいいわよ?」
一連のやり取りを見ていたサリィが、笑みを浮かべながらデュオに告げる。
サリィにとって、五飛というのは色々と思うところがあるんだろう
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