暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ガンダムW
1598話
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と言いたいところを我慢してのものだろう。
 サリィに気を使ったらしい。
 デュオが見ている窓へと俺も視線を向けると、そこには雲一つない青空が広がっている。
 いやまぁ、ここからだと見えないが、窓の近くに行けば雲の海が下の方に見えるだろう。
 MS輸送機が現在飛んでいるのは、雲の上なのだから。

「で、OZはともかく連合軍にあまり被害が出ないような戦いって事で、有効なのはOZの後ろにいるロームフェラ財団を叩く事だ」
「……ロームフェラ財団を?」

 俺の言葉は、デュオにとって完全に予想外だったのだろう。目を大きく見開きながら尋ね返してくる。
 さて、これは本気なのか……それとも演技なのか。
 デュオの事だから、実はこれが演技でしたと言われても納得してしまうような気がする。
 ともあれ、不思議そうな視線を俺に向けているデュオへと頷きを返す。

「そうだ。OZはあくまでもロームフェラ財団の実働部隊でしかない。つまり、ロームフェラ財団がOZに対して命令をしている訳だ」

 実際にはOZを率いているのがトレーズである以上、そう簡単にロームフェラ財団の……デルマイユの思い通りにはならないだろう。
 だが、それはあくまでも全てであって、ある程度はデルマイユの思い通りに動かす事が出来るのは間違いない。
 出来ればトレーズにはもう少し頑張って欲しいところなんだけどな。
 MDが開発されても、トレーズが踏ん張ってOZを率いてくれれば、連合軍の被害も少なくてすむだろう。

「そのロームフェラ財団の指導者達は、自分達は安全だと思っている。……いや、思っていた、か」
「そうでしょうね。デルマイユ公爵はアクセルによって屋敷と別荘をそれぞれ破壊されたんだから、面白くないと思うわよ」

 そんな凛の言葉で、俺達がどのような手段を狙っているのか理解したのだろう。
 デュオはどこか呆れたような視線を俺の方へと向けてくる。

「そんな手段で、本当に効果があるのか?」

 どうやら呆れの視線は、そっちの意味だったらしい。

「そうだな。少なくてもデルマイユは自分だけが安全な場所にいるというのは思えなくなる。だとすれば、デルマイユも迂闊にOZを動かす事が出来なくなるし、何よりデルマイユ以外でも自分達の屋敷を守る為に警備の戦力が必要になる」
「つまり、OZの戦力が分散する訳ね」

 凛が俺の言葉に続けるように告げ、デュオもそれに納得したのだろう。頷いていた。

「それに、連合軍との契約でロームフェラ財団の上層部の屋敷を破壊する前に、その屋敷から金目の物を盗み出せば、それはそのまま俺達の報酬になる」
「……おいおい」

 デュオの俺を見る目が再び呆れの色へと染まった。

「そんな目をするなよ。実際、屋敷は破壊する訳だから、
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