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流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
65 自責と自責
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ら目を逸らした。

「やっぱりそうなんだ……」
「……」
「君、死ぬつもりなんでしょ?」
「……今朝のことを聞いていたなら、それが全てだよ。僕はもう長くはないらしい」
「だからって…人を殺して、殺人犯になって…自分の人生まで捨てて…それに命まで……」
「僕の人生なんて元から書類1つで簡単に消えるレベルものだった。それにミヤに出会おうと出会わなかろうと、遅かれ早かれ死ぬのは決まってた」
「でも君はそこまで自分を責めているのに、私は…その原因を作った私は……」
「……」
「それに私はミヤと君を危険に晒しただけじゃない。君の時間までも私は奪ってる」
「僕の…時間?」
「君があんな危険な戦いをすればする程、君の時間は消えていく……」
「でも遅かれ早かれ死ぬんだ。僕は自分で選んだ。それでいいだろ?」

七海は自分の残り少ない命を削ってまで彩斗が戦いに身を投じるようになってしまったことにも責任を感じていたのだ。
そこまで自分を責めているのに、自分には何もできない。
確かに彩斗の言うことは正しい。
彩斗はどちらにせよ死ぬ運命にあった。
それは変えようがない。
だが七海も、そしてミヤも彩斗の考えを受け入れることはできなかった。

「それは誰だって遅かれ早かれ死ぬよ……人間生きてれば誰だって死ぬよ」
「そうさ……」
「でもね、私は…いや私たちは君に生きていて欲しい。せめて1日でも長く……」
「え?」

七海は彩斗の手を取った。
呆気にとられた彩斗はその手の感触にミヤの手の感触を思い出した。

「自分をもっと大事にして。ミヤだってきっとそう思ってる」

七海はそう言って、彩斗の手に日記を握らせる。
その瞬間、まるで七海には時間が止まったかのようだった。
彩斗は機能を停止したロボットのように動かなくなった。

「沢城くん?」
「……」
「え?どうしたの?」

七海は恐る恐る声を掛ける。
その声は耳には入らず、返事も無い。
だが次の瞬間、彩斗に1つ変化が現れた。
それは七海にとって今までで彩斗が一番人間らしい表情を見せた瞬間でもあった。
いきなりのことで不安に駆られたが、七海は何処かで安心する。
彩斗の目から一筋の涙が流れたのだった。
それと同時に数秒間の機能停止から彩斗は再び動き出す。

「ハッ!?僕は……何を……」

彩斗にも固まっていた理由が分からず我を取り戻してすぐに慌て始めた。
ただ日記を手にした瞬間、日記から大量の“何か”が一度に流れ込んできたのだ。
恐らくシンクロを有する彩斗特有の症状ではあったが、そのせいで彩斗の身体(ハード)を動かす人格(ソフト)が一時的に異常を来し、ダウンしてしまった。
そしてそれは依然として彩斗の中に確かに刻まれている。

「大丈夫?」
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