二日目 馬鈴薯の嵐、巻き起こる旋風
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る、あの龍じゃないよね?」
「そうです。
あの方は神龍ボルカニカと同等の力を有しています」
……想像を絶する。
なるほどだから雷鬼はラムとレムに崇められているのか。
そりゃ神様レベルだよ。
一応、ある程度納得した。
鬼の一族の生き残りであるラムとレム。そして鬼の一族の親戚『雷鬼』
あの龍と同等の力を持ってるんだ、そりゃ神様扱いされる筈だ。
「ははぁん。
レムとラムが雷鬼を崇めてる理由は解った」
だからレムとラムは昨日から張り切ってんだな。
自分の尊敬する、自分の憧れた人が屋敷にやって来る。それは緊張するし、接する態度もキョドる筈だ。
だか、それにしても神経質過ぎる気がするんだが。
「特に姉様は雷祈様の事を慕ってますから昨日は大変だったでしょうスバル君」
「それな、昨日から振り回されて無茶苦茶疲れたよ。まぁ、俺は疲労よりレムとラムの挙動不審な行動の方が気になってたけど」
「わ、私……そんなに変でしたか?」
「見てる側からすればな。
永遠と馬鈴薯を調理してる後ろ姿なんかヤバかった」
とても楽しそうに愉しそうに馬鈴薯を切ってり、茹でてり、煮たり、焼いたりとそれを繰り返すレムの姿は本人の前では恥ずかしくて言えないけど綺麗だった。
あんな一生懸命に料理してる姿は初めて見た。
……あれ、もしかしたら俺って妬いてるのかも知れない。
「あれ、お茶……もう無くなったのか」
そんな飲んだつもりはないけどティーカップの中身は空だった。
「私が淹れましょうか?」
「お、じゃあ頼む」
レムは笑顔で「はい」と頷き席を立った。
ううーんと身体を伸ばし座りながらできるストレッチで身体をほぐす。
もう少しゆっくりしたらラムにちゃんと誤りに行こう。レムから詳しい事情は聞けたから今なら許してくれるだろう。
その前にもう少し、ほんの少し休憩……。
朝から働き詰めで疲れた身体は全身クタクタでもっと休ませろと要求してくる。
もう、今日は眠りたい。
ベッドにダイヴして眠りにつきたい。
────えっと、あとする事ってなんだっけ?
庭の掃除は……雨降ってるからしなくていいんだった。
屋敷内の掃除もラムが念入りにしてたから今日はいいだろう。
大浴場の掃除……いや、朝入った時ついでにしたじゃん。
洗濯物もこの湿度だと当分は乾かないだろうし、する事は────。
「スバル君、お茶のおかわりです」
「お、おぉっ」
一瞬、寝てた。
おい、寝るな俺。
今にでも閉じそうな瞼……そして薄らと見える注がれたお茶。
湯気が立っていてとても熱そうだ。
これな
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