二日目 馬鈴薯の嵐、巻き起こる旋風
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仕事をしていた。最初は明日は雨かなぁーって思ってたけど……いや、今現在、雨降ってるから本当にそうだったんだけど。ラムの野郎……サボらず、仕事してたんだ。
破壊工作の間違いだったか。
それでも昨日の惨劇はラムなりの配慮だったのだろう。
まぁ、それのせいで昨日は余計に疲れたんだけどな。
「じゃあ、私とレムで雷祈様にお茶を淹れてくるわ。バルスは後片付けしてて」
「おう、任された」
もともと俺がやろうと思ってたしな。
量は凄いけど、レムの働きに比べればなんのなんの。
ジャージの裾を捲り。
いざ、始めようと積み重なったお皿の山に手を指し伸ばそうとすると。
「お姉様、私はスバル君を手伝ってもよろしいですか?」
「……え?」
それは間抜けたラムの声だった。
「この量は如何にお仕事熱心のスバル君でも流石に多過ぎます。
このお皿のお山の片付けは私も手伝います」
「……バルスならこの程度、問題ないはずよ」
「お姉様」
普段通りの姉妹の会話。
するとラムは「はぁ……」と溜息を付き。
「解ったわレム。
じゃあここはバルスとレムに任せるわ」
「はい、お姉様」
そう言ってラムはティーカップと高級茶葉の載ったトレーを持って行った。
────さっきのラムの顔……。
怒ってるようには見えなかったけど驚いていた様な。
「じゃあ、始めましょうかスバル君」
「あ、あぁ……」
結局、ラムのお怒りの真意も意味も解らず。目の前に並べられた皿の山を片付ける。
その量は途方もなく。
先程の『おかわり』に比べればこんなの屁の河童なんだが……余り気は乗らなかった。
────────。
特に難なく時間は過ぎてゆく。
本来なら俺一人でやろうと思っていた後片付けは万能妹レムさんのお陰でテンポよく進み、残るは洗い終えた食器を乾かし片付けるだけになってしまった。
本来なら魔法、或いは魔力を使って動く食洗機の様な物で乾かすのだが。
今は大気のマナが不安定らしく使うのは不可能らしい。
そこら辺の事は無知なので詳しくは知らはいけど……なるほど、だからラムは魔法が使えなかったのか。
いや、使えないというよりも使いづらいの方が正しい。あの時、ラムの手元には魔法で作られた氷の結晶(無茶苦茶小さい氷の塊)が浮遊していた。
あの時、俺をお仕置きしようとして魔法を使ってたけど大気のマナの流れが不安定な状態にあり、魔法は発動したけど不完全な状態で効果を発揮したって所だろう。
なんでもレムとラムが使う魔法は『外界』この世界で生成される『マナ』に形を与え、それを術者の体内、魂の力『オド』で固定する事に
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